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【甲子園速報】履正社、初の決勝進出!初回猛攻&岩崎峻典が完投 明石商はエース中森俊介が8回150球も涙

2019/08/20

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初V懸けた「近畿対決」、大阪代表に軍配

<第13日 第1試合 準決勝 ○履正社 7―1 明石商●>(20日、阪神甲子園球場)
 
 第101回全国高校野球選手権大会は20日に阪神甲子園球場で13日目を迎え、降雨によるグラウンド整備の影響で1時間開始が遅れた第1試合では、履正社(大阪)と明石商(兵庫)が対戦。履正社が初回の猛攻で挙げた得点を最後まで守り切り、夏は初となる決勝進出を果たした。
 
 前日から降った雨により、懸命なグラウンド整備の後に予定より1時間遅れて始まった第1試合。ともに初優勝を狙うチームの「近畿対決」となった一戦は、履正社が初回に猛攻を仕掛け先手を取る。
 
 履正社は、明石商の2年生エース・中森俊介に対して先頭の桃谷惟吹(3年)がいきなり中堅への三塁打で出塁。そして2番の池田凛(2年)も左前へ適時打で続いて2人で先制点を奪取した。
 
 さらに履正社は4番・井上広大(3年)の左前安打で出塁後、1死一、二塁から内倉一冴(3年)と西川黎(3年)の連続適時打が飛び出して初回一挙4点。選抜大会4強の明石商に対して大きな先制リードを取った。
 
 一方の明石商は、履正社の先発、背番号「17」の岩崎峻典(2年)に対して1番・来田涼斗(2年)が中堅バックスクリーンへ大会第47号となる先頭打者本塁打を放ち、すぐさま1点を返す。追加点こそ挙げられなかったが、快音とともに反撃ムードを漂わせるには十分の一発となった。
 
 2回までに7安打1四球を許した明石商の中森は、3回も先頭打者に四球を与えるなどコントロールを乱し、1死からは野上聖喜(3年)の頭部へ死球。その後2死一、三塁とピンチを作ったが、ここも踏ん張って追加点は許さなかった。なお、死球を受けた野上は直後の守りで遊撃のポジションに戻っており、大事には至っていない。
 
 履正社がチャンスに一打が出ず2回以降4回まで得点を取れないのに対し、明石商は2回の3者連続三振に続いて4回も3者凡退。テンポの良い投球を続ける岩崎をなかなか捉えられないイニングが続いた。
 
 前半を締めくくる5回、やや膠着状態になった中で先に1点を取ったのはリードする履正社。1死から6番・西川が今大会10安打目となる左越え二塁打を放つと、投球数が100球に達する中森に対して主将の野口海音(3年)が右前へ適時打を放って5-1と再び4点差に広げた。
 
 さらに野上の中前安打で一、二塁としたが、続く岩崎がスリーバント失敗するとともに二塁走者が飛び出し、履正社の捕手・水上桂(3年)のけん制によってタッチアウト。ダブルプレーとなって追加点は奪えなかった。
 
 早めに追撃をしたい明石商は、この試合の第1打席で今大会初安打をマークした8番・清水良(3年)が今度は2死から左越え二塁打を放って得点圏に走者を置く。しかし、ここも岩崎が中森をフルカウントから速球で見逃し三振を奪い、スコア5-1で履正社リードのまま5回を折り返した。
 
 グラウンド整備明けの6回はともに無得点。試合はいよいよ終盤の攻防に入る。明石商の中森は120球を超えながら7回も続投し、この試合初めて履正社を3者凡退に打ち取る。しかし、履正社の岩崎も5番から始まる明石商打線を難なく3人で打ち取ってスコアボードに「0」を刻み続ける。
 
 中森は8回までに150球。8回も味方のエラーで出塁を許したものの、2三振を奪って無失点。そして直後の攻撃ではその中森に代打・岡田光(3年)が送られて交代となった。しかし、中森の打席を受け継いだ岡田は、岩崎の前に空振り三振に仕留められ期待には応えられず。一方の岩崎は続く来田に右前安打を許したものの、後続を打ち取ってこの回も無失点とした。
 
 4点差のまま迎えた9回、明石商は2番手として登板した安藤碧(3年)が先頭から安打と四球を許し降板。3番手の杉戸理斗(3年)は死球を与え満塁とすると、内野ゴロで1死は取ったものの、続く野口が中前へ2点適時打を運び貴重な追加点を入れた。
 
 履正社は8回まで117球を投げてきた岩崎が9回も続投し、3番・重宮涼(3年)から始まる攻撃を無失点に抑えて130球1失点完投。7-1で勝利を収めた。履正社は、夏は初の決勝進出。甲子園の決勝でいえば準優勝した2017年の選抜大会以来2年ぶりとなる。
 
 一方、敗れた明石商は初の決勝こそ逃したが、今春の選抜大会に続いて2季連続の4強入り。今大会も初戦の花咲徳栄(埼玉)から宇部鴻城(山口)、そして準々決勝の八戸学院光星(青森)と強豪校を次々と撃破し、春と同様に夏も全国の舞台で投打ともに強さを見せた。