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アマチュア球界のエリートが新興校を指揮 皇學館大、城西国際大が全日本大学選手権初挑戦

6月8日に開幕する第64回全日本大学野球選手権(神宮球場、東京ドーム)。全国26連盟の代表校のうち、全国大会初出場となる皇學館大(東海地区学生野球連盟)と城西国際大(千葉県大学野球連盟)の戦いにも注目したい。

2015/06/07

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高木遊



エースは元・子役!? 役者揃いの城西国際大

 初出場ながら、旋風を巻き起こす可能性もあるのは城西国際大だ。
 ドラフト候補にも挙がる強肩強打の捕手・宇佐見真吾(4年・市柏)や、今春のリーグ戦で14打点を挙げた大型三塁手・本藤光貴(4年・西条)を擁する打線には力がある。
 またエースの米谷真一(4年・駿台学園)は、かつて『バッテリー』『ちびまる子ちゃん』『座頭市』などにも出演した元・子役役者という話題性だけではなく、秋春通じて12勝を挙げた実力派のサイドスロー右腕だ。こうした充実した戦力が揃う4年生を中心に初の全国大会出場を決めた。

 その城西国際大を率いるのは就任9年目の佐藤清監督。現役時代は天理高、早稲田大、日本生命で190センチを超える大型野手として活躍。1995年からは早稲田大の監督を4年間務めた、いわばアマチュア球界の「エリート」だ。

佐藤清監督(城西国際大)

 だが優勝経験のない城西国際大では、「早稲田大では伝統としてあった“こうしなければいけない”という部分を作っていくことから始めました」と振り返る。

 一方で、「いっぺんに何でもかんでも教え込むのは自己満足です。幹の部分をまずしっかり教える。枝葉は後からついてきますから」と指導哲学を語るように、シンプルに1つずつ教え込み、チームを作り上げた。

 リクルートも重要視した。
 毎年監督自らが6~7週間かけ全国を飛び回る。現在の4年生たちも、名門校のスカウティング網からは漏れたものの、磨けば光るものを持っていた原石たちだ。

「こんなに特徴の違う大学を2つ率いたのは、僕ぐらいでしょう」と笑う佐藤監督は、次なる高みを目指し、上位躍進を狙っている。

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