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岡山学芸館、驚異の粘り強さで悲願の甲子園初勝利 4元号で出場の広島商は令和1勝ならず【全国高校野球】

2019/08/10

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初回に先発・丹羽が打球直撃のアクシデントも跳ね返す

 
<第5日 第3試合 2回戦 ○岡山学芸館 6―5 広島商●>(10日、阪神甲子園球場)
 
 第101回全国高校野球選手権大会は10日に5日目を迎え、2回戦となった第3試合は広島商(広島)と岡山学芸館(岡山)の「中国地方対決」。岡山学芸館が終盤の逆転勝利で3回戦進出を決めた。
 
 岡山学芸館は初回、先発投手を務めた丹羽淳平(3年)が打球を左頬に受け交代するハプニング。しかし、直後の攻撃で広島商の先発・倉本裕翔(3年)に対して2死三塁のチャンスを作ると、長船滉大(3年)が適時内野安打を放ち先制に成功した。
 
 一方の広島商は2回、岡山学芸館の2番手・中川響(3年)に対して1死一、三塁から7番・杉山裕季(3年)がスクイズを決めすぎさま1-1の同点に追い付く。両者はその後4回まで一歩も譲らず勝ち越しを許さない。
 
 再びスコアが動いたのは5回。広島商は先頭の山路祥都(3年)が中川の初球の速球を捉えると、打球は左翼スタンドに突き刺さるソロ本塁打となって2-1と勝ち越した。
 
 試合は早いテンポで6回に進み、1点リードの広島商は先頭の1番・天井一輝(3年)が中越え二塁打で出塁。その後二、三塁のチャンスで3番・水岡嶺(3年)が左前適時打、さらに花崎成海(3年)に犠飛が飛び出して4-1とした。
 
 追う岡山学芸館も6回に意地を見せる。3イニング連続3者凡退と翻弄されていた倉本に対し、2死から金城祐太(3年)がチーム初回以来となる左前安打を放つと、知念大輔(3年)も中前安打で続いて一、三塁。ここで長船が再び適時打を放って2-4と2点差に詰め寄った。
 
 7回は、広島商・天井が右前適時打、岡山学芸館・中泰輝(3年)が広島商の2番手中尾要一郎(3年)から適時内野安打をそれぞれ放って1点ずつを取り合い、スコア5-3で試合は終盤8回突入する。
 
 岡山学芸館は8回、広島商3番手の中岡大河(3年)に対して先頭から連続安打と送りバントで1死二、三塁と一打同点の場面を作ると、4番・長船は遊ゴロで三塁走者が本塁タッチアウトとなり得点ならず。
 
 しかし、なおも2死一、三塁で5番・中川が三塁への内野安打を放ち4-5と1点差とした。さらに一、三塁で岩端慶明(2年)に左越え2点適時二塁打が飛び出し、この回一挙3点を挙げて6-5とついに逆転に成功した。
 
 初回以来リードを奪われると同時に土俵際に追い詰められた広島商は9回、先頭の杉山が右前安打で出塁。送りバントを決め1死二塁と一打同点のチャンスを迎えたが、中川が敬遠策を取りながら後続を打ち取って試合終了。岡山大会3度の逆転勝ちを収めた岡山学芸館が、聖地でも持ち味を発揮し、春夏通じて悲願の甲子園初勝利を飾って3回戦進出を決めた。
 
 一方の広島商は、9回に2死一、二塁と長打が出れば逆転の場面を作ったがあと一本が出ず。大正・昭和・平成・令和と4元号に渡っての出場で、1988年以来31年ぶりの勝利は叶わなかった。
 
 なお、打球を左頬に受けた岡山学芸館・丹羽淳平はCT検査を受けた結果「左顔面骨骨折」と診断され、1週間程度は運動を控えることが勧められた。しかし、その丹羽は検査後にベンチに戻って仲間に声援を送り、逆転勝ちを見届けている。