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猛打炸裂!履正社、大会タイ記録1試合5発&先発全員安打 霞ヶ浦の猛追振り切り初戦突破【全国高校野球】

2019/08/07

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初回に桃谷の先頭弾など2発!好投手・鈴木寛攻略

 
<第2日 第1試合 1回戦 ○履正社 11―6 霞ヶ浦●>(7日、阪神甲子園球場)
 
 第101回全国高校野球選手権大会は7日に2日目を迎え、第1試合では3年ぶり出場の履正社(大阪)と4年ぶり出場の霞ヶ浦(茨城)が対戦。履正社が猛打を発揮して霞ヶ浦を11-6で下し初戦突破を果たした。
 
 履正社は初回、速球が常時140キロ台をマークする霞ヶ浦の先発・鈴木寛人(3年)に対して、先頭の桃谷惟吹(3年)が右翼スタンドへ先頭打者本塁打を放ち先制。さらに2死から4番・井上広大(3年)も左翼ポール際へソロ本塁打を放ち1点を加え、初回いきなり2得点と幸先の良いスタートを切った。
 
 序盤に主導権を握った履正社は、2回にも相手のミスに乗じて1点を追加。なおも2死一、二塁とチャンスを広げると、ここで3番・小深田大地(2年)に左中間への適時打が飛び出して、この回も2得点し4-0とリードを広げた。
 
 一方の霞ヶ浦は、履正社の先発・清水大成(3年)の前に、2回1死から6番の鈴木春樹(3年)が中前へチーム初安打。その後2死二塁と得点圏に走者を進めたが、鈴木寛が遊ゴロに倒れて反撃の1点には至らなかった。
 
 波に乗る履正社は3回、1死二塁から西川黎(3年)が適時二塁打。そして続く8番・野上聖喜(3年)が放った打球は左中間スタンドへ飛び込む大会第5号の2ラン本塁打となって、7-0と霞ヶ浦を突き離し鈴木寛をマウンドから引きずり下ろした。
 
 序盤から大きなビハインドを負った霞ヶ浦は、3回についに反撃開始。ここまで1安打に抑えられていた清水に対して1番・天野海斗(3年)が左翼スタンドへソロ本塁打放ち1点を返すと、直後に右前安打と2つの四球などで2死満塁の絶好機を作る。しかし鈴木春が三ゴロに打ち取られて1点どまりとなった。
 
 履正社は霞ヶ浦の2番手・山本雄大(2年)に対して4回は無得点に終わったものの、5回に西川がチーム4本目の本塁打となるソロ本塁打を放ち8-1。さらに、6回にも2死二塁から内倉一冴(3年)の適時打で9点目をマークした。
 
 中盤に入り無得点のイニングが続いていた霞ヶ浦は、5回に100球に達した清水を6回に捉える。先頭から四球と中前安打で無死一、二塁とすると、途中から右翼の守備に就いていた9番・吉本光甫(2年)が右越え適時二塁打を放ち1点。なおも二、三塁で本塁打を放っている天野の左中間を破る適時三塁打で2人が生還し9-4とした。
 
 124球を投げた履正社の先発・清水は、この回アウトが取れないまま降板。走者を三塁に置く霞ヶ浦は、2番手で登板した岩崎峻典(2年)に対して飯塚恒介(1年)が打った二ゴロの間にさらに1点追加し、この回ようやく打線が繋がって一挙4得点を挙げ5-9と4点差に詰め寄る。
 
 点差がありながら流れが徐々に霞ヶ浦に傾きかける中、岩崎がそれを阻止する。7回に先頭打者の出塁を許したものの、直後に併殺打と投ゴロで結果3人で打ち取って無失点。強行策に打って出た霞ヶ浦の攻撃を難なく止めた。
 
 そして8回、履正社は先頭の池田凛(2年)が二塁打を放ち出塁。すると3番の小深田の送りバントで1死三塁とチャンスを広げ、4番・井上の中前適時打で2桁10点目を挙げてもう一度流れを引き寄せた。さらにこの後、先発で唯一安打が出ていなかった主将・野口海音(3年)にも中前安打が飛び出して先発全員安打とした。
 
 履正社の岩崎は直後に1点を失うも、その後のピンチを切り抜け4点差で9回を迎える。履正社は9回に桃谷がこの日2本目の本塁打となるソロを左中間スタンドに叩き込み、これで2006年に智弁和歌山がマークして以来となる大会記録のチーム1試合5本目の本塁打。価値ある一発で11-6と5点差とした。
 
 岩崎は9回1死から最後は併殺に打ち取って試合終了。11-6で粘る霞ヶ浦を下し、初戦突破を決めた。