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全日本大学選手権開幕。目玉不在とは言わせない!主役の座を狙う全国の好投手たち

6月6日に開幕する全日本大学野球選手権。今回はその注目投手たちを一挙に紹介する。

2016/06/06

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高木遊



【写真】桐蔭横浜大の右腕・斉藤友貴哉はドラフト候補の一人だ。

チームを背負う4年生の好投手たち

 6月6日に開幕する全日本大学野球選手権。創価大・田中正義の負傷離脱&V逸などで「目玉不在」「目玉は野手の吉川尚輝(中京学院大)くらい……」、そんな声も度々聞くが、発想を変えればこの舞台で彼ら以上の知名度を獲得するチャンスに恵まれた大会ともいえる。

 特に自らの手で結果をたぐり寄せられる投手は、三重中京大の則本昂大(楽天)のように一気に評価が急上昇する可能性も秘めている。

 まず、優勝候補の最右翼として注目なのが、東京六大学リーグを制した明治大。東京大を含む5校すべてに1敗するも、その後しっかり勝ち点を獲り切り、勝ち点5の完全優勝を決めた。
 その立役者となったのが、昨年のユニバーシアードでも開幕戦と準決勝の先発を任されるなど侍ジャパン大学日本代表でエース格だった右腕・柳裕也だ。

 驚く速さの球は投げないが、縦スピンの効いたストレート、カウントの取れるカーブや曲げ幅が絶妙なカットボールを駆使し、安定感は抜群だ。2番手の星知弥も最速154km/hの速球派、リードする捕手の牛島将太はリーグトップの5本塁打を放つなど全国随一の選手層で36年ぶりの選手権制覇(秋の明治神宮大会は直近で2011年秋に優勝)を目指す。
 
 2012年秋の明治神宮大会に続く日本一を目指すのは桐蔭横浜大。中心となるのは左腕・高橋拓巳と右腕・斉藤友貴哉のドラフト候補2人だ。エースの高橋は、打者の手元で動くツーシームやカットボールを上手く織り交ぜる大学球界屈指の実戦派投手だ。

 一方斉藤は、山形中央高校時代は控え投手で大学入学後もしばらく「未完の大器」という印象だったが、齊藤博久監督ら指導陣が手塩にかけて育て、今春の神奈川大学リーグでは4勝1敗、防御率1.01で最優秀選手賞に輝いた。技巧派の高橋とは異なり、140キロ台中盤のストレートが武器の本格派だ。

 この他にも4年生投手では、思いきりの良い腕の振りから最速151km/hのストレートを投げ込む富士大の小野泰己、奪三振率の高い広島経済大の尾仲祐哉、威力のあるストレートと緩いカーブの緩急が良い奈良学園大の鈴木佳佑の3右腕、左腕から最速145km/hのストレートを投げ込む日本文理大の坂本光士郎らにも注目したい。
 

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