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第71回JABA東京スポニチ大会初制覇の日本新薬。有望ルーキー7名加入で選手層に厚み【横尾弘一のプロにつながる社会人野球】

第71回JABA東京スポニチ大会は、13日に準決勝と決勝が行われ、日本新薬が初優勝を飾った。

2016/03/17

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グランドスラム

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勝ちに行って勝てたのは大きい

 開幕日の3月9日は朝からの雨で第1試合のみで終わるなど、例年に比べても寒さが厳しい中で開催された第71回JABA東京スポニチ大会は、13日に準決勝と決勝が行われ、この大会に合わせて2月のキャンプから厳しく鍛えてきた日本新薬が初優勝を飾った。
 
 和歌山県串本町で2月8日から19日まで実施されたキャンプでは、岩橋良知監督が自らノックバットを握り、選手に大声で檄を飛ばしながらノックを打っていたという。昨年は都市対抗、日本選手権ともベスト8入りし、有望なルーキー7名も入社したシーズン。指揮官の本気を感じた選手たちも、この大会での優勝を目指して仕上げてきた。
 
 10日のリーグ戦第1戦は西濃運輸と対戦。2014年の都市対抗で橋戸賞を獲得した西濃運輸のエース・佐伯尚治に対して、日本新薬の左腕エース・榎田宏樹も「1点取られたら負けると思った」と、気迫あふれる投球を見せ、スコアレスの投手戦を繰り広げた。9回表に打線が1点をもぎ取ると、その裏の二死一、二塁のピンチもライトフライで切り抜け、110球のシャットアウトでチームに勢いをつけた。
 
 明治安田生命との第2戦は、新人の西川大地が先発する。立命館大では、巨人にドラフト1位で入団した桜井俊貴と競い合っていた右腕は、3回までに3点の援護を受けるとテンポのいい投球を展開。同じ新人で四番を任される中 稔真も三塁打を放つなど、しっかり援護して6-2で快勝した。
 
 さらに、準決勝進出をかけた東芝との第3戦も、創価大から入社したルーキー・小松貴志が先発。今秋のドラフトの目玉・田中正義とともに投手陣を牽引した右腕は、社会人の舞台でも持ち味を存分に発揮し、2-2の接戦となる。7回表には押し出し四球で勝ち越されるも、このピンチを新人の榮 光貴が断ち切ると、8回裏二死一、二塁から黒川卓也の2点三塁打で逆転し、3連勝でベスト4へ進出した。
 
 2年連続で4強入りしてきたJR東日本東北との準決勝は、1回裏二死満塁から岡 亮次がレフトへ走者一掃の二塁打を放って3点を先制すると、中2日で先発した榎田はツーシームも生かし、打たせて取る投球で得点を与えない。奪三振は2ながら被安打4、104球の完璧な内容で2試合連続完封をマークし、決勝へ駒を進める。
 
 そして、新日鐵住金かずさマジックとの決勝も、1回表一死一、二塁から中の二塁打で先制すると、さらに1点を加え、その裏に先発の西川が1失点したが、直後の2回表に田中一八の二塁打で1点を取り返す。そこからは持ち直した西川が独り舞台と言ってもいい熱投を披露。115球で見事な完投勝利を挙げ、60余年にわたるチームの歴史で初めて大日輪旗を手中に収めた。岩橋監督は「勝ちに行って勝てたのは大きい。選手層が厚くなったことで、中堅やベテランの目の色も変わった」と、笑顔で収穫を語った。

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