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ロマンの塊、圧倒的スケール感。いま注目すべき20歳大砲候補・西川僚祐【#26】

2022/07/06

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千葉ロッテマリーンズ



思わぬサプライズも武器に


 
 今シーズン最も印象的な出来事は、「(シーズン)最初の方にサードを守ったこと。それが一番ですかね」だという。普段主に外野を守る西川が、4月に行われた日本ハム戦と楽天戦で、三塁手として出場したのだ。
 
「体調不良(の選手)とかがでて、人がいなくなって、サードを守った時というのは(印象に残っている)。チャンスだとも思いましたし、不安もありました(笑い)」
 
 緊急事態の出来事で、それきりかと思いきや、実は西川の“三塁挑戦”はまだ続いている。取材した6月30日には、「『今日サードの練習するぞ』って言われて、サードをやりましたね、朝から」と練習に取り組んだことを明かしてくれた。
 
「(今後については)どうなるかわからないですけど、そうやって守れる場所がたくさんあれば、試合に出れる機会も増えると思うので、しっかりとどんなところでも、最低限はこなせるように。それぐらいのレベルには上げたいなという風に思います。可能性を広げるのがやっぱり一番大切だと思うので」

 昨年の本塁打数はすでに超え、5日時点でチームトップの4本塁打をマークしている西川。二塁打も12本記録するなど、順調な成長ぶりをみせる。それでも本人はこの数字に満足せず、高い向上心を持って取り組んでいる。
 
「まだまだですね。やっぱり1軍に上がって試合に出るってなったら、やっぱり前半戦で3本(※取材時点)というのは少ないと思いますし、ピッチャーのレベルももっと上がる。でも去年よりは全然状態も打席の内容も良いですし、もっともっと出来るというかやらないといけないなと思います」
 
 貪欲に成長を求める西川。将来的にマリーンズを背負う看板選手となるのはもちろん、近いうちに一軍の舞台に立ち、打力と持ち前の明るさでチームに勝利をもたらしてくれることを期待したい。
 
 
取材・文 森田深志

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