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東妻勇輔、「思い込みを一新」して動くボールを軸に飛躍。投球スタイルからは想像できない「緊張しい」な一面も【千葉ロッテマリーンズ・若手選手インタビュー連載#12】

2021/10/05

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「打者としっかり勝負できている」

 東妻は、今季ここまで自己最多30試合に登板し、1勝0敗、4ホールド、21奪三振、防御率2.63の成績。大卒3年目にして、首位争いに不可欠な強力ブルペンの一角を担っている。防御率も2点台と優れた数字をキープするが、右腕は自身の成長についてこう分析する。

「今まであまりいいときはなかったので、それに比べて今年はいい感じにできている。コントロールがだいぶ安定したかなという風に思っていて、これまでだったらストライクを取るだけでアップアップしていたのが、今では打者としっかり勝負できているというところが前よりも成長できている点かなと思います」
 
 その成長のきっかけは、技術的なところだけではなく、考え方を変えたことが大きかったようだ。
 
「自分の中での考え方というのを少し変えて。『僕は球が速いのが武器だ』と思い込んでいたのを一新して、“動くボールで勝負する”というところを軸にしたらだいぶ楽になりました」
 
 今季は走者を背負った場面での登板も多いが、欲しい場面で併殺を取るなど、打たせて取るピッチングも板についてきた。守りが堅いロッテだからこそできたスタイルチェンジであるとも言えそうだ。
 
「(守備の堅さは)1年目からすごく思っていて。後ろを守ってくださっている方の守備は、1年目から安心感があったので、ゴロを打たせれば一つアウト取ってくれるっていう感覚で投げている。それはもう本当に信頼できることだと思います。(ダブルプレーについても)そういった場面で、自分もそれを狙って投げて、(いいところに)いってくれっていう感じで投げている。今は上手いことそれがハマっているのかなという風に思います」

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