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歴代新人クローザーの中でも突出した数字 山崎康晃、佐々木の球団記録更新も射程圏に

ベイスターズの山崎康晃が20日のヤクルト戦で32セーブ目を挙げ25年ぶりに新人最多セーブ記録を更新した。このままの調子を維持できれば98年佐々木の球団記録更新の可能性もある。

2015/08/21

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ベースボールチャンネル編集部



チームの浮上で近づくさらなる記録達成

 ここまで48試合に登板、2勝2敗32セーブ、防御率1.57。イニング数46を大きく上回る58三振も奪っており、その活躍は既に新人という枠を超えている。過去のベイスターズの守護神たちとの比較から改めてその成績の凄さを見てみよう。

 ベイスターズで30セーブ以上を記録したのは斉藤明雄、「大魔神」佐々木主浩、マーク・クルーン、山口俊に次いで5人目。ちなみに球団の新人で二桁セーブを挙げたのは三上、00年に18セーブを挙げた木塚敦志に次ぐ3人目だ。

 またツーシームを武器に三振を奪いまくる山崎はここまで奪三振率11.35をマークしているが、これは07年のクルーン以来球団では最高の数字。投球のクオリティーを示すK/BBはここまで98年佐々木の6.00を上回る6.44を記録している。まだシーズン途中ながら今季の山崎の活躍がベイスターズ史上に残るものであることを疑う余地はないだろう。

 このまま活躍を続ければ史上7人目の40セーブに加え、98年に佐々木が記録した45セーブの球団記録も射程圏内に入ってくる。ここまで112試合で32セーブをあげており、このままいけばシーズン41セーブのペース、大魔神にはぎりぎり届かない計算になる。しかし6~7月はチームの絶不調が響き2カ月間12登板でわずか1失点にも関わらず、たった6セーブのみ。チームが5割近い勝率を残している8月には17試合で8セーブを挙げており、チーム状況さえ良くなれば上積みは十分期待できる。

 お立ち台で「あまり数字にはこだわりはない」と語った山崎だが、セーブ=チームが勝利した証拠。クライマックスシリーズ進出に向けて、山崎の活躍が不可欠だ。何より横浜スタジアムを埋め尽くす満員のファンはその登場を待ちわびている。

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