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僕らは単なる中継屋ではない――オリックス中継プロデューサーに聞く、J SPORTSの番組制作#1

来年開局20年を迎える、J SPORTSは有料放送のプロ野球中継のパイオニアだ。今回は「野球好き」オリックス中継担当プロデューサー高橋洋美氏に、J SPORTSのプロ野球中継に対する取り組みと、自身が担当するオリックス中継や球団との関係について語ってもらった。

2015/08/18

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球団の協力もあり、試合開始1時間前から「直前レポート」の中継がスタート

試合中継前に、直前レポートを始めるようになった理由

――まずはJ SPORTSさんのプロ野球中継の特徴についてお聞きかせください。

 J SPORTSのプロ野球中継の特徴としましては、基本試合開始の15分前から放送しているというのがあります。セ・リーグ中継では5分前であるところをパ・リーグ中継では15分前にしたことで、視聴者の皆様に試合の注目を伝えられるようにはできていると思いますし、そういう意味では中継以外のスタジアムのイベントも見せられるようになったのではないかと思いますね。
 さらに、今年からオリックスと楽天に関しては、1時間前から「直前レポート」として中継するようになったので、さらに深く視聴者の方に試合の見所を、主催チームがメインにはなるんですが、野球ファンにはかなり濃い話を伝えることができているのではないでしょうか。

――直前レポート番組はどのような経緯でスタートしたのでしょうか。

 「J SPORTS STADIUM」というタイトルでの弊社野球中継は2004年から始まります。僕が記憶している限りでは、パ・リーグ4球団に加え、広島と中日を放送していた2009年からパ・リーグの各球団の映像関係者の方々とも協力し合うようになって、中継を15分前から始めることで、試合前からも情報量を増やしていました。
 昨年は試験的に広島戦の数試合を試合開始1時間前から始めたのですが、そちらが好評でしたので、今年からオリックスに関しては全72試合、楽天に関してはコボスタ宮城開催の67試合を1時間前から行うことにしました。他の局も同様に、今は直前放送を行う流れになっていると思うんですよね。

――高橋さんが担当しているオリックスの直前レポート番組で心掛けていることはありますか?

 中継のほうでは公平放送を心掛けていますが、直前レポートはオリックスの応援番組として行っていますので、その試合のオリックスの選手のみどころを中心に放送をしています。
 番組内では、どうしても有名選手をフィーチャーしがちなんですけど、これから出てくる選手がなるべく表に出るように、選手の顔が見えるような番組を心掛けています。今なら岩﨑選手や小田選手、縞田選手など旬な選手を出してあげたいな、と。その方がファンも喜ぶと思うんですよね。

――試合前の京セラドームで直前レポート番組を見ているファンも見受けられます。

 球場に早く来たお客さんが、試合開始前にみどころを現地で見られるというのは、非常にいいことじゃないかなと。あの館内放送はオリックス球団によるファンサービスの一環ですよね。

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