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結果で世間を見返せ、清宮幸太郎と中田翔でホームラン競演を【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#140】

春季キャンプの清宮幸太郎の打撃練習を見ていると、今年こそはと期待してしまう。彼の存在価値はやはりホームランだ。

2021/02/07

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練習試合オープン戦で結果を残せ

 だけど、その印象は第1クールを通じて変わっていく。まず何より身体が動く。キレがある。キャンプに合わせて追い込んできた印象だ。このキャンプは野村佑希と2人、特守を課せられてるのだが、しっかりついて行ってる。まぁ昨シーズン、失点につながるミスが多くて、当コラムでも「練習不足」を指摘してきたが、真面目に取り組む姿勢に好感を持った。こればっかりは愚直に練習を重ねるしかない。いきなりジャンプアップで上達しない代わり、コツコツ続けていれば必ず良くなる。名手・田中賢介だって鎌ケ谷でエラーばかりしていた。練習はウソをつかないのだ。がんばれ!
 
 で、肝心の打つほうだが、とてもいいスタートを切ったと思う。去年は自分のバッティングを見失い、「身体が開いて手先でこねて内野ゴロ」の繰り返しだった。結果が欲しくて、迎えに行って合わせてしまっていた。今年はバチンと強く叩けている。フリー打撃のゆるい球だけでなく、投手の生きた球も例えば左中間にバチンと弾き返す。バッティングの体重移動を変えたようだ。もちろん第1クールを見ただけじゃ何とも言えないが、意気込みは十分買える。手のひらはマメだらけだ。そろそろ本領発揮の時期だろうか。
 
 中田翔だってしばらくは芽が出なかったのだ。ひとつ結果を出して自信がつけばグングン変わる。高卒4年目、ちょうど本格化するタイミングじゃないかなぁ。ケガだけ気をつけてベストシーズンを迎えてもらいたい。2年目、練習試合オープン戦を絶好調で過ごし、骨折で一から出直しになってしまった痛い過去を振り払ってほしい。
 
 そしていいときだけチヤホヤして、ダメだとボロクソ言う世間を見返してほしい。僕は信じている。清宮幸太郎が成功しないわけがない。彼の存在価値はあくまでホームランだ。どうだろうなぁ、とりあえず20本は頼むよ。あわよくば中田翔と争ってほしい。

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