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ベイスターズの新助っ人フェルナンド・ロメロってどんな選手? 平均球速150キロ超の剛腕【成績データ分析】

2021/01/21

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 ストーブリーグに突入したプロ野球。戦力補強で大きな比重を占めるのが、助っ人外国人選手の存在だ。近年は、メジャーリーグで輝かしい実績を残した選手の来日も珍しくなく、昨オフはメジャー通算1939安打を放ったアダム・ジョーンズ外野手や、遊撃手としてゴールドグラブ賞を受賞した経験を持つアルシデス・エスコバー内野手らビッグネームも来日した。
 

 
 新たな助っ人外国人選手の中にも、メジャーリーグで活躍した選手が名を連ねている。ここでは経歴、メジャー時代のデータに着目し、各選手の特徴やプレースタイルに迫っていきたい。今回は2021年シーズンを横浜DeNAベイスターズでプレーするフェルナンド・ロメロ投手だ。

経歴

ロメロは、ドミニカ共和国出身の26歳。身長183センチ、体重104キロ。右投右打の投手で元プロスペクトの逸材だ。2011年にミネソタ・ツインズと契約。けがの影響もあってマイナー暮らしが続いたが、18年にメジャーデビューを果たした。同年は先発として11試合に登板し3勝、翌19年はリリーフに転向して15試合に登板した。
 
しかし2020年は就労ビザ問題に直面。アメリカ合衆国に入国もできず、メジャー登板なしに終わっていた。
 
MLB通算成績は、26試合(69回2/3)を投げ、3勝4敗1ホールド、63奪三振、防御率5.17、WHIP1.56となっている。

投球スタイル

速球はかなりの威力で、平均球速150キロ前半〜中盤を計測する剛腕だ。しかし、一番の武器は150キロ超のシンカー。同球種を軸にリリーフを務めた2019年は投球回を超える三振を奪った。
 
不安材料は、やはり制球力だろう。先発だった2018年はそれほど悪くなかったが、リリーフ転向の19年は14回を投げ11与四球。奪三振能力の向上に比例し、かなりの制球難を露呈した。

球種別投球割合


 
上記は2019年の球種別投球割合だ。同年はシンカーを多投。59.4%と投球の約6割を占めている。次点では、18個中17個の三振を奪った決め球のスライダーが28.8%、フォーシームが6.1%と続く。しかし、2018年はシンカーが32.4%、速球が31.1%となっており、役割に応じて異なる組み立てを見せていた。

左右別相性

2シーズンともに対左打者に苦戦している。特に2019年は、右打者に対しても防御率5.59だったが、左打者に対しては防御率10.38とより打ち込まれた。また、2018年には対戦数の少ない左打者に6本中5本を被弾。外から入ってくる軌道のスライダーが甘く入る場面も目立った。