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プロの壁に苦しむ清宮幸太郎、突き破るための方法はシンプルに「練習するしかない」【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#135】

コロナ禍の影響で11月下旬に宮崎でフェニックスリーグが行われ、毎年期待されながら思うような結果が出ない清宮幸太郎も参加している。

2020/11/28

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1球で緊急降板!?

 日本シリーズの週、昼になってもさっぱり仕事のエンジンがかからなくて、ケーブルTVの番組表を見たら「スポーツライブ+」で宮崎フェニックスリーグの放送が組まれていた。「福岡ソフトバンクvs北海道日本ハム」、これは見るしかない。ある意味、日本シリーズよりも見たかった試合だ。
 
 調べてみたら今年の宮崎フェニックスリーグ戦はCSチャンネルが手分けして放送しているのだが、ファイターズはこの1試合だけだった。おかしいなぁ、侍JAPANの稲葉篤紀監督が(監督業の試運転で)ファイターズの指揮を執るって報道出てるのに。この試合もソフトバンク戦だから「スポーツライブ+」でやってくれるのだ。偶然、見られてラッキーだった。
 
 日付を言うと11月24日だった。日本シリーズもそうだけど、11月下旬にファニックスリーグっていうのもちょっと考えられない遅さだ。今年はコロナ禍でスポーツのカレンダーがめちゃくちゃになってしまった。通常なら11月初旬くらいにフェニックスリーグが終わって、秋季キャンプに入り、そろそろ打ち上げる頃だ。で、12月は野球選手のオフだから、みんな結婚式は12月に集中することになっている。今年は球団行事がずれ込みそうだなぁ。契約更改済ませてない選手も多いんじゃないか。
 
 という11月下旬のフェニックスリーグ戦だった。性格としては若手の教育リーグ的なもの。ネットでスタメンを調べたらクリンアップが3番清宮幸太郎、4番野村佑希、5番万波中正だった。そのまま北広島の新球場でクリンアップを務めそうな顔ぶれだ。先発はうちが西村天裕、ソフトバンクが古谷優人。おお、160キロ左腕として評判になった古谷じゃないか。普段、イースタンで見られない投手なので嬉しい。古谷の剛速球をヤングファイターズがどう打ち崩すか。
 
 試合はいきなりアクシデントだった。ファイターズの先発・西村が投じた初球を西田哲朗が捉え、センター返しをした。それが西村の足にまともに当たる。僕は去年の交流戦の上沢直之を思い出した。DeNAソトの打球が左ヒザに当てって「膝蓋骨骨折」だ。一瞬、血の気がひく。が、西村は(上沢のときのようにタンカでは運ばれず)トレーナーの肩につかまって自分で歩いてベンチに下がった。西村は何と1球で降板し、高山優希が緊急登板。
 
 しかし、1球で降板! 野球の試合としては非常に珍しい事態だった。僕は初めて見た。もちろん高山は肩なんか作っていない。ていうか世の中のすべてのリリーフは作ってないだろう。案の定、高山は失点したけれど、これは責められない。偶然、「スポーツライブ+」を見たおかげで大変レアなシーンを見てしまったのだ。
 
※西村天裕は幸い打撲で済んだようだ。病院へは向かわず、ベンチでアイシングしたと報じられている。本当によかった。

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