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ソフトバンクの4連覇か、巨人が雪辱か…チーム投手成績、打撃成績比較と注目選手は?【日本シリーズ2020展望】

2020/11/20

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 プロ野球は21日から「SMBC日本シリーズ2020」を開催。パシフィック・リーグを制し、クライマックスシリーズ(CS)も勝ち上がった福岡ソフトバンクホークスと、セントラル・リーグを制した読売ジャイアンツが2年連続で激突する。
 

 
 試合に先立ち、レギュラーシーズンの両チーム投手成績、打撃成績比較と注目選手を挙げ、日本一の行方を占っていく。

チーム投手成績

ソフトバンク
120試合、73勝42敗33セーブ120ホールド、389失点、防御率2.92、奪三振率8.74、与四死球率4.33、1試合平均3.24失点
 
巨人
120試合、67勝45敗27セーブ96ホールド、421失点、防御率3.34、奪三振率7.52、与四死球率3.81、1試合平均3.51失点
 
 投手成績では、ほとんどの部門でソフトバンクに軍配が上がった。チーム防御率2.92は両リーグ通じてダントツの数字。クライマックスシリーズ第2戦に先発登板した東浜巨投手こそ日本シリーズの出場資格者名簿から外れたものの、先発が有力視されるエース・千賀滉大投手、石川柊太投手、和田毅投手、マット・ムーア投手は、ともにレギュラーシーズンで防御率2点台をマーク。リリーフ陣も守護神の森唯斗投手、リバン・モイネロ投手らが盤石の体制を敷いている。
 
 対する巨人も、セ・リーグトップとなる防御率3.34、1試合平均3.51失点の好成績を残した。エースの菅野智之投手は防御率1.97をマーク。他にも今季大ブレイクの戸郷翔征投手、エンジェル・サンチェス投手らがいるが、先発陣はソフトバンクに分があるか。しかし、高梨雄平投手、鍵谷陽平投手、大竹寛投手、守護神のルビー・デラロサ投手らを擁する強力リリーフ陣は引けを取らず、セットアッパーを務める中川皓太投手の復帰も好材料だ。

チーム打撃成績

ソフトバンク
120試合、打率.249、979安打、126本塁打、500打点、531得点、99盗塁、81犠打、445四死球、OPS.722(長打率.401+出塁率.321)、1試合平均4.425点
 
巨人
120試合、打率.255、1019安打、135本塁打、507打点、532得点、80盗塁、59犠打、445四死球、OPS.738(長打率.410+出塁率.328)、1試合平均4.433点
 
 打撃成績では、多くの部門で巨人が優勢となった。打率はリーグ3位となったが、得点数ではリーグトップに立った。今季途中から形成した3番・坂本勇人内野手、4番・岡本和真内野手、5番・丸佳浩外野手のクリーンアップは球界随一の破壊力を誇り、前を打つ打者の出塁も鍵となる。また、勝負強い打撃を見せる亀井善行外野手が復帰。頼もしいベテランの力も加わる。
 
 対するソフトバンクは、50盗塁を決めた周東佑京内野手を筆頭に機動力を使える選手が多く、盗塁数では両リーグトップ。巨人とは対照的に流動的なオーダーを組むが、打率、1試合平均得点も遜色ない。クライマックスシリーズは2連勝で突破するなどチーム状態も良好で、柳田悠岐外野手、中村晃外野手、松田宣浩内野手ら特に経験豊富な選手の活躍が光った。

注目投手

ソフトバンク:和田毅投手
今季成績 16試合(85回2/3)、8勝1敗、75奪三振、防御率2.94、WHIP1.13
 
 ソフトバンクの注目投手は、和田毅投手。本拠地の福岡PayPayドームに舞台を移す第3戦以降の先発が予想されている。昨季の日本一決定試合、今季のリーグ優勝決定試合で先発登板し、ともに無失点投球で勝利投手となるなど大舞台のマウンドでも結果を残している。39歳を迎えた今季も衰え知らずの投球を見せ、8勝1敗、防御率2.94をマーク。松坂世代の最強左腕が、再度有終の美をもたらすか。
 
巨人:菅野智之投手
今季成績 20試合(137回1/3)、14勝2敗、131奪三振、防御率1.97、WHIP0.89
 
 巨人の注目投手は、菅野智之投手。第1戦の先発が濃厚だ。今季も絶対的エースとしてチームを牽引。球団新記録となる開幕13連勝を記録した。最終的に14勝2敗、勝率.875、防御率1.97と圧巻の成績を残し、最多勝と最高勝率のリーグ投手2冠に輝いた。腰痛を抱えながらの出場となった昨季の日本シリーズでは、後がない第4戦に先発し、ソフトバンク・和田との投げ合いに屈した。雪辱に燃える球界のエースで、まずは先手を取りたい。

注目打者

ソフトバンク:周東佑京内野手
今季成績 103試合、打率.270、83安打、1本塁打、27打点、50盗塁、OPS.677
 
 ソフトバンクの注目打者は、周東佑京内野手。主に代走としてブレイクした昨季は、日本シリーズでも足で掻き回し、巨人バッテリーの脅威となった。今季はシーズン途中から1番打者としてレギュラーに定着。世界記録となる13試合連続盗塁成功の偉業も成し遂げた。終盤は打撃面でもアピールを見せ、最終的に打率.270、50盗塁で盗塁王のタイトルを獲得した。クライマックスシリーズでは第2戦に2本の長打を放つなど打撃好調を維持。チャンスメイクと持ち味の俊足で、多くの得点を演出したい。
 
巨人:岡本和真内野手
今季成績 118試合、打率.275、121安打、31本塁打、97打点、2盗塁、OPS.907
 
 巨人の注目打者は、岡本和真内野手だ。今季も不動の4番として打線の核を担い、シーズン序盤から本塁打を量産。打率.275、31本塁打、97打点で本塁打王と打点王のリーグ打撃2冠に輝いた。一方で、調子の波があったことは懸念材料か。昨季の日本シリーズでは、第4戦に追撃の本塁打を放った岡本。チームの得点源となり、日本一奪還に挑む。
 
 昨季は4連勝でソフトバンクが巨人を圧倒し、3連覇を達成。今季は全試合指名打者(DH)制での開催となる。王者ソフトバンクの4連覇か、雪辱に燃える巨人が8年ぶりの日本一奪還か、今季の集大成となる両者の戦いから目が離せない。