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出塁率5割へ。柳田悠岐と近藤健介、対照的な成績で最高出塁率争いは白熱 四球率にも注目

パ・リーグの出塁率ランキング1位が柳田悠岐(福岡ソフトバンクホークス)の.493、2位が近藤健介(北海道日本ハムファイターズ)の.489と、ともに5割に迫る数字となっている。NPBでは、出塁率が公式記録となって以降、落合博満(当時ロッテ・オリオンズ)の.487が歴代最高記録。順調に数字を伸ばしていければ、記録更新もあり得るのではないだろうか。(成績は8月16日時点)

2020/08/18

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粘りと選球眼、“職人型”の近藤

 一方の近藤は、言わずと知れたアベレージヒッターで、2017年に57試合の出場で打率.413を記録したのは記憶に新しい。そんな近藤の今季成績は以下の通りだ。
 
〇近藤健介
打席数221
打率.347
出塁率.489
長打率.453(本塁打数2)
四球率.222
 
 柳田との大きな違いはやはり長打力だろう。打率こそ高い数字を誇るものの、今季の本塁打はわずかに2本。次打者がリーグ本塁打&打点の二冠・中田翔であるため、勝負を避けられない状況であるにもかかわらずこの数字を残せるのは、卓越した技術と選球眼にほかならない。
 
 また、「長打率5割未満」での、この出塁率、四球率は特筆すべきところだ。近年長打率4割台で高い出塁率を誇った“職人型”の選手を挙げてみると、以下のような顔ぶれとなる。
 
〇鳥谷敬(2013年)
出塁率.402
四球率.162
 
〇栗山巧(2013年)
出塁率.396
四球率.155
 
〇田中広輔(2017年)
出塁率.398
四球率.131
 
〇西川遥輝(2018年)
出塁率.391
四球率.151
 
 選球眼が高く評価されている選手が名を連ねるが、四球率は1割5分前後。今季の柳田や、1986年の落合でも1割台であり、四球率2割台は高い壁の一つと言えるだろう。近藤の今季の四球率.222が非常に高い数字であることがわかる。

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