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NPB歴代の首位打者は? 「打率」は試合数も大きく左右、4割打者の登場なるか<2010年代>【プロ野球史を振り返る】

2020/06/23

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2015

セ 川端慎吾(東京ヤクルトスワローズ)
打率.336(143試合581打数195安打)
パ 柳田悠岐(福岡ソフトバンクホークス)
打率.363(138試合502打数182安打)
 
 そして、セの山田哲人、パの柳田悠岐と「トリプルスリー」が一躍話題をさらった2015年。山田は、本塁打と盗塁、出塁率でリーグ1位、打率、安打、打点でリーグ2位と圧巻の成績を残した。その山田を上回る打率、安打を残したのが、同僚の川端慎吾。卓越した打撃技術で安打を量産し、山田、打点王の畠山らとともにチームのリーグ優勝へと導いた。
 
 パは、柳田が歴代19位となる.363をマーク。シーズン最多安打記録の216安打を放った2位の秋山翔吾(.359)とのデッドヒートを制して初の首位打者に輝いた。役割の違いから、柳田と秋山とでは、100打数の差があった。

2016

セ 坂本勇人(読売ジャイアンツ)
打率.344(137試合488打数168安打)
パ 角中勝也(千葉ロッテマリーンズ)
打率.339(143試合525打数178安打)
 
 セは、坂本勇人がハイアベレージをマーク。この年の坂本が記録した出塁率.433は遊撃手として歴代最高の数字となっている。パは、大谷翔平が二刀流の活躍で日本ハムを優勝へ導いたシーズンだったが、首位打者に輝いたのは、ロッテ角中。8月中旬時点で、3割打者が角中一人になるという珍事もあった。

2017

セ 宮﨑敏郎(横浜DeNAベイスターズ)
打率.323(128試合480打数155安打)
パ 秋山翔吾(埼玉西武ライオンズ)
打率.322(143試合575打数185安打)
 
 記事冒頭でも触れた近藤健介が規定未到達ながら.413をマークしたシーズン。セは宮﨑敏郎が初の首位打者に輝いた。盗塁数0での首位打者は、2001年の福浦和也、2012年の阿部に次いで3人目で、宮﨑はプロ8年目の2020年6月21日時点でも通算盗塁数は0となっている。
 
 パは、秋山翔吾が初の首位打者。マートン然り、安打数で傑出している選手は、首位打者も当然とっているような気になってしまうが、秋山がNPBのキャリアで首位打者をとったのは、この1度きりとなっている(最多安打は4度)。

2018

セ D. ビシエド(中日ドラゴンズ)
打率.348(135試合512打数178安打)
パ 柳田悠岐(福岡ソフトバンクホークス)
打率.352(130試合475打数167安打)
 
 セは、中日のビシエドが打率.348をマーク。この年のセ・リーグ主要3部門は、本塁打王ソト、打点王バレンティンと助っ人勢が占めた。パは、柳田がリーグ断トツの数字。秋山、近藤とともに常連のトップ3となったが、柳田が2位秋山に3分近い差をつけた。

2019

セ 鈴木誠也(広島東洋カープ)
打率.335(140試合499打数167安打)
パ 森友哉(埼玉西武ライオンズ)
打率.329(135試合492打数162安打)
 
 そして昨季、セは、野球日本代表「侍ジャパン」の4番も務める鈴木誠也が抜群の数字で首位打者に。28本塁打、25盗塁と「トリプルスリー」も視界にとらえていた。パは、打てる捕手の筆頭・森友哉が初のタイトル。最優秀選手にも選出される活躍で、チームのリーグ連覇に大きく貢献した。

 
 
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【図表】歴代首位打者の一覧はこちら

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