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NPB歴代の首位打者は? 「打率」は試合数も大きく左右、4割打者の登場なるか<2010年代>【プロ野球史を振り返る】

2020/06/23

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2010

セ 青木宣親(東京ヤクルトスワローズ)
打率.358(144試合583打数209安打)
パ 西岡剛(千葉ロッテマリーンズ)
打率.346(144試合596打数206安打)
 
 200安打達成者が3人(青木は2度目)誕生したシーズン。セは、2位平野恵一が.350、3位マートンが.349とハイレベルな首位打者争いとなったが、青木がキャリアハイとなる高打率をマークし、このレースを制した。しかし、209安打をマークしながらも、マートンの214安打に及ばず、最多安打は逃した。パは206安打の西岡剛が初の首位打者に。このシーズンの西岡は、プロ野球記録となる692打席に立った。

2011

セ 長野久義(読売ジャイアンツ)
打率.316(140試合519打数164安打)
パ 内川聖一(福岡ソフトバンクホークス)
打率.338(114試合429打数145安打)
 
 「統一球」使用で、本塁打数が激減し、投高打低となったシーズン。防御率1点台の投手が、セが2人、パが4人。打率10傑で、2桁本塁打に達したのは、セが5人、パが4人だった。セの首位打者は2年目の長野。打率だけでなく、17本塁打、19盗塁など高い攻撃力を誇った。パは内川が他の打者を圧倒し、コンタクトヒッターとして高いレベルを見せつけた。

2012

セ 阿部慎之助(読売ジャイアンツ)
打率.340(138試合467打数159安打)
パ 角中勝也(千葉ロッテマリーンズ)
打率.312(128試合477打数149安打)
 
 セは、阿部慎之助が捕手として歴代トップの数字をたたき出した。この年の阿部は、主に「4番・捕手」で出場し、首位打者、打点王、最高出塁率の三冠を達成。統一球ながらリーグ2位の27本塁打もマークした。パは、角中が独立リーグ出身者として初の首位打者に輝いた。

2013

セ T. ブランコ(横浜DeNAベイスターズ)
打率.333(134試合483打数161安打)
パ 長谷川勇也(福岡ソフトバンクホークス)
打率.341(144試合580打数198安打)
 
 2011、12年の投高打低の流れから揺り戻しがあったシーズン。バレンティンの60発、田中将大の24勝無敗1セーブの伝説が生まれた年でもあった。セは、中日からDeNAに移籍したブランコが首位打者、打点王の二冠を達成。本塁打も41を数えた。パは、打率10傑全員が3割を超え、その中で長谷川勇也が198安打を放ち、初のタイトルを手にした。

2014

セ M. マートン(阪神タイガース)
打率.338(142試合532打数180安打)
パ 糸井嘉男(オリックス・バファローズ)
打率.331(140試合502打数166安打)
 
 セは、マートンが意外にも来日5年目で初の首位打者に。最多安打3度の実績を誇る助っ人が、ようやくリーディングヒッターの座に収まった。パは、日本ハムから移籍2年目の糸井嘉男が打率トップ。19本塁打、31盗塁もマークし、当時最も「トリプルスリー」に近い成績を残していた。

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