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大谷翔平、シーズン2桁勝利2桁本塁打の軌跡。日本人最速の165キロも計測【2016年編】――NPB歴代1位記録の詳細を振り返る【プロ野球史を振り返る】

2020/06/02

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大谷、2016年シーズンの全貌は?

 日本ハム・大谷翔平は2016年7月3日ソフトバンク戦で10本塁打目、9月28日西武戦で10勝目を記録し、自身2度目となるシーズン2桁勝利2桁本塁打を達成。最終的に10勝、22本塁打を記録した。
 
 2016年の大谷は、初めて2桁勝利2桁本塁打を記録した2014年シーズンを上回る活躍を見せ、二刀流として確固たる地位を築いた。まずはシーズンの幕開けとなった3月25日ロッテ戦で2年連続となる開幕投手を務めた投手・大谷。7回3失点(自責点2)と役割を果たすが、敗戦投手となった。打者・大谷の初出場は3月29日オリックス戦。6番DHで出場し、3打席目に3ラン本塁打を放つなど2安打5打点の活躍で、好スタートを切った。3、4月は投手として防御率2.27に抑えるも、打線の援護なく2敗。打者としては3本塁打を記録した。
 
 5月は、登板6試合目となった1日ロッテ戦でシーズン初勝利を記録するなど3勝を記録。打者としても前月の倍となる6本塁打を記録し、二刀流としてハイレベルな活躍を見せた。6月は本塁打なしに終わったが、投手として4戦4勝、防御率0.29と抜群の安定感で月間MVPに輝いた。
 
 打者として9本塁打を放ち、迎えた7月3日ソフトバンク戦では1番投手として出場。第1打席に初球先頭打者本塁打を放ち、2桁10本塁打に到達。この日は投手としても8回無失点の好投で勝利投手となるなど前例のない活躍を見せた。同月はプロ初ホールドを記録するなど3試合(15回1/3)を投げ、1勝1ホールド、防御率1.76、打者としても4本塁打を記録した。
 
 8月は登板なしに終わった投手・大谷。対照的に打者としては7本塁打を記録し、27日西武戦では20本塁打に到達した。
 
 投手として9勝を挙げ、迎えたシーズン最終登板となった9月28日西武戦。9回1安打完封で2桁10勝、同時にチームもリーグ優勝を決め、胴上げ投手となった。9、10月は投手として2勝、打者として2本塁打を記録した。
 
 同年は大谷の投打に渡る活躍もあり、チームは日本一を達成。個人としてはリーグMVP、NPB史上初の投手部門、DH部門のベストナインW受賞を果たした。
 
 NPBでは圧倒的な活躍で、異彩を放った大谷。2017年オフには海を渡り、MLBでも二刀流として、その名を轟かせることになる。

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