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吉田輝星2年目の飛躍へ――郷里のマウンド、先発としての期待【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#118】

2年目の吉田輝星に懸かる期待は大きい。もちろん若きエースとして成長してほしいという気持ちは首脳陣は強いはずだ。今年5月、吉田の地元・秋田で試合が開催されるが、そこで雄姿を見ることができるか。

2020/01/12

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ストレートを磨くことを意識

 先日、HBCラジオの野球情報番組『ファイターズ DE ナイト』に出演して、選手らの自主トレ情報にコメントしたのだ。1月第2週は正月気分も抜けて、やっと色んなことが動きだす。プロ野球報道も同じだ。続々集まってくる選手始動のニュースにこちらの気分も上がる。あぁ、今年も始まるんだなぁと思う。
 
 そのなかでひと際、嬉しかったのが吉田輝星のニュースだ。正月を郷里の秋田で過ごした輝星は7日に鎌ケ谷へ戻り、8日さっそく自主トレを公開したという。郷里では元日を除いてトレーニングを続け、「体重2キロ増の85、6キロ」と筋肉量をアップしたそうだ。僕は1年目、話題になった雪のなかのランニングを思った。ジムトレーニングのほかに、間違いなく雪を踏みしめて走ったことだろう。映像でも見たことがあるけれど、すごく絵になると思うのだ。北のニューヒーローが郷里秋田の雪のなかを走る。毎年、それをルーティンにしている。詩情がありますよね。
 
 輝星は大事な2年目のシーズンを迎える。清宮幸太郎のときもそうだったけれど、ルーキーイヤーの報道は少々過熱気味で、人気の高さ期待の大きさはわかるけれど、ちょっと無理筋かなぁと思わないでもなかった。高卒ルーキーはでっかく育ってくれればいいので、即戦力である必要はない。まぁ、松坂大輔みたいな例外はいるけれど、普通は土台をつくるシーズンだ。1年やって身体も強くなり、プロの水にも慣れたと思う。今年は自分の武器をつくっていく年になるはずだ。
 
 で、吉田輝星の意識がどこに向かってるかに注目してたのだが、よかった、安易な変化球習得みたいな方向へ向かわず、「ホップするストレート」という一点に意を凝らしていた。藤川球児の動画を見て勉強していたようだ。輝星は絶対、ストレートを磨くべきピッチャーだ。後にどんな球種を習得しようとストレートが生命線になる。だから「正しいアプローチをしている」とコメントさせてもらった。ファンも輝星に「便利使いできる中継ぎ」なんて期待しないだろう。断然「2023年、新ボールパークの若きエース」のほうだと思う。

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