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中継ぎカルテット戦線離脱で、勝利の方程式が崩壊 故障渦に苦しむオリックスに打開策はあるか?

オリックスが苦しんでいる。悪夢の6連敗で、独り抱えの借金12。打線が低迷し、また昨年の快進撃を支えた中継ぎカルテットも故障で戦線離脱した。他の選手にとっては、ここがチャンス。こんなときこそチーム底上げのチャンスでもある。

2015/04/16

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ベースボールチャンネル編集部



複数ポジション制が裏目に?

 もっとも12球団トップの層の厚さと呼ばれた野手陣も、厳しい数字が並ぶ。糸井嘉男、中島裕之、小谷野栄一、T-岡田、安達了一、駿太らは軒並み打率が2割前後か、1割台。これにははっきりしない起用法が原因の一つに挙げられる。
 内外野ともに、2チーム分組めるほどの戦力を擁した。逆にレギュラーとして固定できるポジションは少なく、各個人の役割分担が不明瞭。複数ポジションこなせる選手が多いこともあり、選手の打順や守備位置は、かつての猫の目打線のように変わった。

 仰木政権下では機能したその猫の目が、皮肉にも選手の足かせとなってしまっている。
 15日現在、2勝14敗1分での借金12は、パリーグ他全球団の貯金を一球団で背負っている格好。森脇監督はことあるごとに「俺の責任」と口にし、敗戦の責任を一身に背負っている。

 補強とは何なのか。他球団も含め、もう一度深く考えさせられる結果だろう。多くの野球評論家も開幕前にオリックスを優勝候補の筆頭に推していた。戦力の底上げはできていた。ただ、チームという融合体で必要とされるピースに、直結はしていなかったのだろう。

 もちろん結果論なわけだが、中継ぎ陣へのケアという点では一手足りなかった。特に近年は勤続疲労により、複数年にまたがって活躍する中継ぎ投手が減ってきている。これはオリックスに限らず、他球団を見渡してみてもそうだろう。昨年、鉄壁の安定度を誇ったカルテットは、一方で明らかに投げすぎていた。比嘉、佐藤らは昨季後半から、その兆候をのぞかせていた。

 地力があるのは間違いない。今はとにかく故障者の復帰を待ち、耐えるしかない。その上で傷口は最小限にとどめていくことに、こしたことはない。

 チームで巨大戦力の陰に隠れていた選手には、格好のアピールの場でもある。

 4番に座り活躍をみせるカラバイヨはいい例だろう。今だからこそできる底上げもはかり、故障者の復帰で新旧戦力の融合をはかる。記録的出遅れから、後方一気の逆襲は不可能ではない。なぜならカレンダーは、まだ4月の中旬でしかないのだから。

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