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高卒の遊撃手は育たない? ロッテ・平沢と日本ハム・平沼、入団3年目の育成に感じる球界の課題

北海道日本ハムファイターズの平沼翔太内野手が17日、プロ初安打を記録した。翌18日に登録を抹消されたが、プロ入り後に転向した遊撃手として着実に成長を遂げている。同じく3年目の遊撃手、千葉ロッテマリーンズの平沢大河内野手との育成の違いに着目したい。

2018/06/22

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遊撃手レギュラーは社会人・大卒組が圧倒的に多い

 もちろん、遊撃手のレギュラーは12人しかいないわけだから、はみ出る選手がいるのは当然だ。しかし、多くのチームで社会人、大卒出身選手が遊撃手のポジションを得ている。
 
 広島・田中広輔、西武・源田壮亮、オリックス・安達了一の社会人組、楽天・茂木栄五郎、中日の京田陽太、ヤクルト西浦直亨の大卒組だ。そして、今季は社会人出身ルーキーのロッテ・藤岡裕大がレギュラーをつかみかけている。
 
 言い換えれば、高卒の遊撃手は今宮健太以来育っていないということになる。阪神の植田海がなんとかレギュラーに近い位置で奮闘しているが、浅村や山田は打撃を生かすために二塁に活躍の場を移した。残念ながら、高卒トッププロの遊撃手育成は、大学や社会人に劣っているというのが現状なのかもしれない。高卒でプロに入団したということは、それほどのポテンシャルがあることの証であるはずだが…。
 
 そこで平沢と平沼である。
 
 平沢は開幕1軍入りを果たし、スタメンと控えを行き来しているが、ポジションは外野手として出場していることが多い。平沢も例に漏れず、コンバートの道に向かいかけているというわけだ。
 
 まだ3年目の平沢にはこれから成長していく可能性がある。だが、現状で1軍残留を目指すとなると、「(遊撃手を)やりたい気持ちはありますけど、出たところで頑張るのが一番なので、出場することを第一に考えている」というのが本音なのである。
 
 一方、平沼はプロ初ヒットのあと、またファームに舞い戻った。
 
 今回の1軍昇格は交流戦後に休日を挟むことによる投手抹消の恩恵を受けたものだ。シーズン開幕前のオープン戦では11打数5安打2本塁打と結果を残した。だが、総合力は現レギュラーの中島卓也や石井一成、太田賢吾らより劣るというのが評価なのだろう。
 
 日本ハムは平沼を遊撃手で育てるという一貫した方針を持っている。だからこそ、ベンチに置いておくということはしないのだ。本人もそのモチベーションがある。
 
 今回の昇格以前、平沼はこう語っていた。
 
「打って守って走れる遊撃手を目標にやってきて、1、2年目に比べたら、少しはできるようになっているのかなと思いますけど、1軍レベルではないと思う。守備に関してはいきなり上達しないとは思うので、毎日、コツコツやることを意識しています。
 
 バッティングに関してはオープン戦ではいい感じで打てたことが自信にはなったんですけど、波が激しいので悪いときにどうするかを課題にしていきたい。1軍のベンチ入りを目指すのではなく、レギュラーを取るためにやっているんだというのを自分に言い聞かせて取り組んでいます」

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