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ロッテ、育てるべきは打率3割の中村奨吾。最大の課題はレギュラーの固定、野手陣をどう立て直すか

千葉ロッテマリーンズは4月20日からの埼玉西武ライオンズとの3連戦で3連敗を喫した。初戦の守備の乱れによる逆転負けが悪い流れを招いた。昨季からレギュラーの固定が懸案事項だったチームにおいて、野手陣の立て直しが急務となっている。

2018/04/24

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昨季を思い出す嫌な負け方目

 千葉ロッテマリーンズが週末の埼玉西武ライオンズとの3連戦で、よもやの同一カード3連敗を喫した。昨季を思い出すかのような嫌な負け方だった。 
 
 悪い流れをつくったのは、カードの初戦4月20日の逆転負けだ。中村奨吾、井上晴哉が相手エース・菊池雄星から本塁打を放って主導権を握りながら、守備の破たんで勝てる試合を落とした。
 
 問題となったのは8回裏の守備だった。
 
 2点リードの1死満塁のピンチで、5番手・益田直也が外崎修汰を遊ゴロに打ち取ったものの、遊撃手の藤岡裕大がトスしたボールを受け取った二塁手の中村奨吾が一塁へ悪送球。2人の生還を許した。このミスで同点に追いつかれたロッテは、そのまま突き放されて敗れた。
 
 「ミスがすべて得点に絡んでしまったのは痛かった」
 
 井口資仁監督は言葉を選んでそう試合を振り返った。ミスをすれば負ける。野球では当たり前のことだが、それ以上は口にしなかった。
 
 昨季、最下位に沈んだロッテにとって、何よりの懸案事項はレギュラーをつくることだ。前政権下では鈴木大地、角中勝也しかレギュラーがうまれず、チームの骨格が出来上がらなかった。投手陣が踏ん張っているうちは何とか戦えたが、攻撃陣は格がなく、取っ替え引っ替え選手が出てくるだけで、戦い方が確立しなかったのだ。
 
 それを熟知していた井口監督は開幕からレギュラーを固定してきた。二塁手だった鈴木を三塁手にコンバートして、二塁手には中村、遊撃手はルーキーの藤岡裕と若い平沢大河を競わせている。捕手は田村龍弘に固定、一塁手は井上晴哉、中堅手は荻野貴司といった具合だった。
 
 「固定して使うぞと言われているわけではないんですけど、打順にしてもすぐに替わったりしないので、変なプレッシャーがかからないです。鳥越コーチも失敗を恐れないでプレーするように言われているのでやりやすさはあります」
 
 荻野の証言である。
 
 レギュラーを固定していい滑り出しをしてきた中で、20日の試合では守備が乱れた。今シーズンになって初めてのことだっただけに、誰もが昨季の悪い時を思い出したことだろう。

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