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巨人ファンが語る「遅れてきたルーキー高木勇人」とは?

3月29日、横浜DeNAベイスターズ戦に登板した巨人のルーキー・高木勇人。少ないチャンスをモノにして、開幕ローテーション入りを果たした男は、この試合6回2失点でまとめプロ入り初勝利。新人先発投手が開幕カードで勝利したのは、1960年以来、55年ぶりの快挙だ。

2015/03/29

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89年コンビが、先発ローテーションを引っ張る

試合終了直後、ウイニングボール片手に、一塁ベンチ上スタンドの知り合いに向かって律儀に挨拶をする背番号54。
そのままお立ち台に上がったルーキーは、時折声を詰まらせ泣き笑い。
 
「あの…やっと…今まで頑張ってきて本当に良かったです。ありがとうございました!」
両親や社会人時代にお世話になった関係者への御礼に、もらい泣きしそうになる東京ドームの巨人ファン。
と思ったら、後半は湧き上がる嬉しさからか、自分でも何言ってるのか分からなくなっちゃう初々しいナイスガイ。
「(55年ぶりの新人開幕カード勝利は)本当に光栄なことで、どんどん…あ、あれっ?いっぱい勝ちたいです!」
涙あり、笑いありのヒーローインタビューは大団円で幕を閉じた。
 
高木は本拠地での登板時に流す登場曲に、NHK連続テレビ小説『花子とアン』の主題歌、絢香の『にじいろ』を選曲。
言うまでもなく、朝ドラは「主人公の自立と成長」が物語の大きなテーマになる。
様々な困難にぶつかりながらも、周囲の人たちに支えられながら、一歩一歩前に進むストーリー。
まさにデビュー戦の高木勇人そのものだ。
移籍後初スタメンの38歳相川が懸命にリードし、満塁のピンチでは39歳井端がファインプレー。
新主将のショート坂本やファースト阿部も頻繁に高木に声を掛け鼓舞した。
もちろんスタンドやテレビの前のファンも、プロ初勝利を願い必死に声援を送る。
決してマスコミから注目を集める有名選手じゃないから、誰かじゃなく、俺らがなんとかしてやらないと。
その瞬間、選手やファン、みんなで育てる先発投手の誕生だ。
 
これまで、巨人投手陣は杉内俊哉と内海哲也の両左腕が引っ張ってきた。
だが、今シーズン勝ち星を上げた投手は、ともに89年生まれの菅野智之と高木勇人である。
チームはDeNAとの開幕3連戦を2勝1敗で勝ち越し。
遅れてきた25歳のルーキー投手は、昨年のドラフトで指名された総勢104名の新人選手の中で、誰よりも早くお立ち台に上がった。
 
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