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白星発進、ソフトバンクが王者の貫禄。千賀の好投がチームにもたらす効果とは

昨季の日本一・福岡ソフトバンクホークスが開幕戦を白星で飾った。12球団初の育成出身開幕投手・千賀滉大は、オープン戦の不安を払しょくする落ち着いた投球だった。

2018/03/31

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王者・ソフトバンクらしい戦いぶり

 オープン戦を終えた時点では、どうなることかと不安要素が満載だった福岡ソフトバンクホークス。後半は打線が調子を取り戻したが、5勝10敗1分と大きく負け越し、先発投手陣が乱れに乱れた。5勝のうち先発陣に勝ちがついたのは武田(4回)、千賀(3回)のみ。昨季以上に中継ぎ陣のフル活動になるのかと心配された。
 
 しかし、いざ幕が開ければ、王者らしい戦いを披露した。オリックスバファローズを相手に、2対0と開幕勝利を飾り、二連覇へ向け好スタートを切った。初の開幕投手を任された千賀滉大が、これまでの不安を払しょくする投球を見せたことが勝利の要因と言える。
 
 開幕日の一週間前、3月23日の広島カープ戦に先発した千賀は、右上腕の張りを訴え3回で降板した。このアクシデントに開幕が危ぶまれたが、予定通り登板。
 
 落ち着いた様子でマウンドに上がり、試合開始から球速157キロを連発した。ヤフオクドームのスピードガンが調整され、球速表示が昨季より増したことを差し引いても速かった。「あえて力んだ」速球に、球場もどよめく立ち上がりだった。
 
 「久しぶりに緊張したけど、投球に影響を与えるようなものではなかった。いい緊張感の中で投げられた」と、初めてのまっさらなマウンドを振り返った。
 
 オリックスの先発は、こちらも初めての開幕投手となる西勇輝。打撃陣が調子を上げてきたとはいえ、エースの投げ合いにより7回まで無得点のまま試合が進む。先にマウンドを降りたのは千賀だった。7回84球を投げ、打たれたヒットはわずか1本。7奪三振、1与四球の内容でも勝ちはつかなかった。
 
 「いこうと思えばまだいける球数だったけど、3月でまだ無理をする必要はない。援護がない分、一発長打を許さないように、オープン戦では味わえない気の遣い方をした。シーズンが始まったと実感しました」と千賀は試合後に語った。

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