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西武・山川穂高、真の四番へ「それが生き甲斐」。捨てた”憧れ”と手にした”理想”【インタビュー】

2018年のプロ野球が開幕する。今季の注目選手は、埼玉西武ライオンズの山川穂高内野手だ。「西武の四番」は、常に世代屈指の強打者が務めた名誉ある称号といえる。その山川に四番への思いや覚醒へのターニングポイントを聞いた。

2018/03/30

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Kana Yamagishi



「逆に僕が憧れてもらえるような選手になりたい」

 山川は、バットでボールを強く叩くライナー性の打球も特徴といえる。春季キャンプ中の打撃練習でもレフト方向に鋭い打球を数多く放っていた。
 
 「本当は、もっと高いのを打ちたいんです。ただ、打率にもこだわっていないわけではないので、やっぱりボールの下を叩くと本塁打とフライが紙一重になってしまう。本当は中村(剛也)さんみたいに角度をつけたいんですけど、今はまだ良いかなと」
 
 中村剛也。近年の埼玉西武ライオンズにおいて、しなやかなスイングから美しい放物線を量産している大打者であり、山川は「1、2年目はずっと真似をしていました」と、その背中を追っていたことを明かした。
 
 「でも、3年目の終わりくらいから無理だなと思ってやめたんです。自分に合ったものを試行錯誤していた中で、昨季の後半は理想通りに打てた打席が多かったです」
 
 オープン戦では打率1割台と苦しむ山川だが、昨季後半の活躍には確かな裏付けがあった。
 
 「前までは中村さんみたいになりたいなとか、落合(博満)さんみたいになりたいなとかあったんですけど、今はないんですよね、それが。でもそれが良いのかもしれない。僕は僕っていう感じでいけるので。逆に僕が憧れてもらえるような選手になりたいっていうのが強いですね」
 
 少年時代、山川はイチローと松井秀喜氏に憧れていたという。
 
 「松井秀喜さんはとにかく本塁打を打ちますし、イチローさんはめちゃめちゃ好きでしたね。今でも好きですけど。僕は小学校の頃にはホームランバッターになりたいという感じではなくて、どっちかっていうと普通に好きでやっていたので。走攻守。足が速い、肩が強い、バッティングが良い。すごかったですね」
 
 埼玉西武ライオンズの四番として本塁打王候補の1人となる山川穂高は、真のスーパースターへの第一歩となるシーズンに挑む。
 
取材・文:海老沢純一
 
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