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巨人は変貌の可能性も。セ、優勝争いは三つ巴。軸は広島、充実補強の阪神も対抗馬に【小宮山悟の眼】

 プロ野球が30日に開幕する。きょうから2回に分けて、セ・パ両リーグの順位予想、今季展望について話したい。まずはセ・リーグから。

2018/03/27

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オフに補強を行った巨人と阪神。キーパーソンは?

 巨人はゲレーロの加入が大きい。大砲が1人入るだけでチームは変貌する。昨季は打線の歯車がかみ合わない時期があったが、ゲレーロが入ることですべての選手の負担が軽減される。打線に厚みが増す上に、それに伴う相乗効果も生まれる。それは相手投手の注力が分散するという点だ。投手はゲレーロと対戦していないときも、走者を出してはいけないなど考えてしまうのだ。
 
 投手陣は上原浩治の復帰が大きくプラスに働く。マシソン、カミネロ、上原、澤村拓一の4投手をブルペンで使うとしたら、7、8、9回の継投は盤石だ。先発投手は5回まで踏ん張ればいいということになり、最初から積極的に攻めることができる。打線に厚みが増したことと相まって、戦い方に余裕がでる。
 
 先にも述べたが、昨季は広島との直接対決は18敗。今季の戦力で巨人が勝負を五分に持ち込めばいい勝負になるし、星をひっくり返したら、優勝が近づく。
 
 阪神にとって大きいのはロサリオの存在だ。昨季まで2シーズンを韓国球界で過ごし、成績は2年連続で3割30本100打点を記録。ロサリオが所属していたハンファ・イーグルスで監督を務め、現在は福岡ソフトバンクホークスのコーチングアドバイザー・金星根(キム・ソングン)氏は、昨年2月のキャンプでロサリオを絶賛していた。阪神にロサリオが加入し、タレントぞろいの若手も生きてくるだろう。
 
 課題は投手陣だ。圧倒的な力を持った投手はいないが、頭数はそろっている。昨季の阪神は終盤にもうひと踏ん張りができなかった。鍵となるのはその部分だろう。ペナントレースを馬なりにいけば、三つ巴を抜け出す可能性はある。

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