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「それは私のやり方ではない」。ラミレス監督が明かす投手起用の流儀と勝利への道筋【インタビュー】

横浜DeNAベイスターズは、投手陣の成長も著しい。若い先発陣の好成績は、ラミレス監督の起用法も関係していると言われている。しかし、監督本人は投手起用法について、若手の育成ではなくあくまで自らの流儀に沿った結果であることを明かした。

2017/12/22

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現役時代に学んだ“原イズム”と“若松流”

 事実、今季は今永が4月19日の広島戦と6月25日のヤクルト戦で2度完封しており、132球と141球を投げている。
 
 「基本的にはスタミナを見て、そういう結果になっている。最初の広島戦はすごく安定していて、147、8キロを最後まで出していた。今永と濵口に関しては、130球、140球を投げられるだけのスタミナを持っている。ただ、本人たちに伝えていたわけではないんだ。無理に完投しなければいけないと思ってほしくはなかったからね」
 
 ラミレス監督は、その今永と濵口をクライマックスシリーズでリリーフ登板させるなど、打線の組み換えを含めてシーズンを通して柔軟な采配を見せた。その一方で、レギュラーシーズンではシーズン当初不調だった筒香嘉智を我慢強く起用し続け、日本シリーズでは第3戦目まで無安打だった桑原将志を外すことはなかった。
 
 「ゲームの戦略とか、そういった部分に関しては原さん(元巨人監督・原辰徳氏)。私が今やっている戦略に通ずるものがあると思うんだ。我慢をするといった部分については、若松さん(元ヤクルト監督・若松勉氏)の影響があると思う。日本に来た時の初めての監督で、私に対してもすごく我慢をしてくれた。大変な部分があったと思うけど、すごく学んだね」
 
 現役時代、スーパースターであろうとも、おごらずに指揮官の長所を吸収することで自らにフィードバックしたラミレス監督。3年目となる来季は、どのような采配を見せるのか、そして悲願のタイトルを勝ち取れるのか、期待が高まる。

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