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“俺はできる”。ラミレス監督が語るDeNA躍進の理由。大打者がもたらした自信【インタビュー】

2年連続のクライマックスシリーズを突破し、3位ながら日本シリーズ進出するなど躍進を遂げた横浜DeNAベイスターズ。その原動力となったのは、アレックス・ラミレス監督のマネジメント力だった。DeNAの成長ぶりは様々な見解がなされているが、ここではラミレス監督本人に語ってもらった。

2017/12/20

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若き選手たちに自信を植え付けた大打者の哲学

この2シーズンにおける自らの監督としての成功の要因に、現役時代に重視していた「分析力」を挙げたラミレス監督。さらに、現役時代と指揮官としての現在とで異なる点に関しては、このように語っている。

「現役でも監督になっても、対戦相手の分析など試合前の準備が大切であることに変わりはない。一方で、現役のときは自分自身がどう活躍するか、どう成績を出すかにフォーカスしていが、今は監督なので相手チームに加えて、自らの1軍25選手を分析しなければいけない。もちろん、相手チームを分析する前に自分たちの戦略を分析しなければいけないから、現役の時よりも準備というものにさらに時間を費やすようになったね」

歴代屈指の成績を残し続けた大打者の分析力は、DeNAの若い選手たちにも大きな影響を与えている。筒香嘉智は日本を代表する強打者となり、宮﨑敏郎は首位打者を獲得した。

「私がやっていたルーティンは監督になってから、より時間をかけてやっている。私がこれだけ分析をしていれば、選手に対して具体的な数字が示せる。そうすることで、選手も自分自身のことをより信じられるようになると思う。私が現役の時やっていたことをそのまま選手にやってくれというわけではないけど、選手も具体的な数字を見れば、“俺はできる”と信じられると思う」

“大打者・ラミレスの哲学”という後ろ盾を得たDeNAは、チームとしても選手個々もこの2年で大きな成長を遂げた。成熟期を迎えるであろう3年目となる来季は、取り逃がしたタイトルを見据えている。

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