データやコラム、多角的な視点で野球の魅力を発信!ベースボールチャンネル(BaseBall Channel)





巨人・2017通信簿、球界屈指の三本柱も屈辱の11年ぶりBクラス。V3時代との決別で再建を【死亡遊戯コラム】

読売ジャイアンツは2017年シーズン全日程を終了した。セ・リーグ4位が確定し、2007年から続くクライマックスシリーズ(CS)出場を逃した。今季は球団最長の13連敗を喫するなど、ここ一番の勝負弱さが目立った。高橋由伸監督の2年目のシーズンを振り返る。

2017/10/06

text By

タグ: , , , , , ,



投手4点

 リーグトップのチーム防御率3.31、リーグ最少の504失点を記録した投手陣。なにより、その中心は菅野智之、マイルズ・マイコラス、田口麗斗の三本柱だった。
 
菅野智之  25試(187.1回)17勝5敗 率1.59 171三振
マイコラス 27試(188回) 14勝8敗 率2.25 187三振
田口麗斗  26試(170.2回)13勝4敗 率3.01 122三振
 
 菅野は最多勝と最優秀防御率を獲得し、マイコラスは12球団トップの188イニングを投げ最多奪三振に輝く。QS(先発して6回3失点以下)数はリーグ1位がマイコラス22、2位が菅野21と抜群の安定度。さらに22歳の田口もリーグ左腕最多の13勝と躍進してみせた。
 
 この3人で「貯金27」を稼ぎながらもBクラスに終わった要因は、やはり慢性的な先発不足である。
 
 内海哲也2勝7敗、大竹寛4勝4敗、山口俊1勝1敗、吉川光夫1勝3敗、宮國椋丞1勝7敗、高木勇人1勝2敗、今村信貴0勝2敗ともはや論ずるに値しない状況。右股関節手術からの復帰が待たれた36歳の杉内俊哉も1軍登板なし。
 
 シーズン後半にドラフト2位ルーキーの畠世周がローテ4番手の男として6勝を挙げ救世主的な働きを見せるも、この23歳右腕に不甲斐ない先輩たちの尻拭いをすべて背負わせるのはあまりに酷だろう。
 
 ブルペン陣は昨季まで9年連続60試合登板が続いていた山口鉄也が勤続疲労でわずか18試合の登板に終わり、その代役を期待されソフトバンクからFA移籍してきた左腕リリーバー森福允彦は30試合に投げ、対右打者打率.333、左打者.273と左のワンポイントの役割すら果たせなかった。
 
 昨季までクローザーを務めた澤村拓一も1軍登板なし。彼ら不在の負担が勝ちパターンで投入される西村健太朗、スコット・マシソン、アルキメデス・カミネロらの夏場以降の疲労に繋がってしまった感は否めない。
 
 しかし、野手陣と比較すると世代交代はスムーズで、内海や杉内らV3時代の主力に代わり、20代の菅野、田口、畠といった若手先発投手が存在感を見せ、ドラフト4位ルーキー池田駿も左の中継ぎとして33試合に投げ、来季はセットアッパーの座を狙う。
 
 1年前の『2016年巨人通信簿』では「もはや誰かではなく、チームのベースそのものを変える時期にきている」と書いたが、その第一歩としては意義のあるシーズンだったように思う。
 
 オフの心配点はやはりメジャー復帰が噂されるマイコラスとマシソンの去就だろう。仮に二人同時退団となったらローテとブルペンの柱を同時に失うことになり、リーグ屈指の投手陣が一気に崩れる恐れもある。

【次ページ】野手2点

スポンサードリンク

1 2 3 4