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あえて挙げたい巨人の17年プラス要素。坂本、菅野、田口、陽…「次代への土台作り」は着々【死亡遊戯コラム】

7月以降は15勝10敗1分け(8月4日時点)。序盤は13連敗もあり苦しんだ巨人がようやくAクラス争いに参入してきた。主力陣の高齢化、不可解なベンチワーク、そして山口俊の不祥事とマイナス面ばかり報じられることの多いチーム状況だったが、今回はあえて「2017年の由伸巨人プラス要素」を挙げてみよう。

2017/08/05

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投打の大黒柱・坂本勇人と菅野智之の活躍

 昨年の坂本はキャリア初の首位打者獲得も、13年〜15年は打率.270前後、15本塁打前後という寂しい数字が続いていた中での突然の覚醒に見えただけに、その成績を持続できるのか? 今季は注目された。
 
 すると蓋を開けてみたら、打率.334、12本塁打、50打点、11盗塁、OPS.905は全部門チームトップ。得点圏打率.378はリーグトップと堂々たる成績だ。ショートを守り、キャプテンを務め、宮﨑敏郎(DeNA)と首位打者争いを繰り広げている。
 
 7月9日の阪神戦(甲子園)では28歳6カ月と右打者としては史上最年少での1500安打達成。昨季は年間168安打、今季もすでに122安打を記録し、順調に行けば31歳での2000安打達成も現実味を帯びてくる。ちなみにNPB最年少記録は榎本喜八の31歳7カ月、同2位は張本勲の32歳2カ月。これから坂本が球史に残るレジェンドたちにどこまで迫れるかも注目である。
 
 投手陣では菅野智之が11勝4敗、防御率1.99で両部門ともリーグトップ。さらに投球回126 2/3もリーグ最多だ。好投しても勝ちに恵まれず9勝に終わった昨季とは対照的に序盤から順調に勝ち星を積み重ねる背番号19。セ・リーグでは89年の斎藤雅樹以来の3戦連続完封も記録し、名実ともに絶対的エースとして定着しつつある。
 
 早いものでこの10年、チームを支え続けた阿部慎之助は38歳、内海哲也も35歳だ。彼らから一世代下の28歳坂本と27歳菅野への王道継承。2017年はチームの柱が完全に世代交代したシーズンとして後々語り継がれるのではないだろうか。

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