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確定はセンターのみ? ”若くして主力に押し上げる”日本ハムの熾烈なポジション争い

稲葉、金子誠が引退。大引、小谷野もチームを去った。田中賢介が復帰したとはいえ、総じて野手は激しいポジション争いを繰り広げている。

2015/02/12

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予想がつきにくい開幕戦のオーダー

 2月中旬は、どこの球団のファンも夢を見られる幸福な時期。対戦相手の戦力を気にすることなく、好きな球団の「だれそれ高評価」「だれそれブレイク必至」といったポジティブ報道に浸ることができる。
 
 そんなハッピーな時期であることを差し引いても、ファイターズのレギュラー争いが面白い。いまの段階で確定しているのは、センターの陽岱鋼ただひとり。どんなラインナップで開幕戦を迎えるのか、まったく予想がつかないのだ。
 
 昨年の打点王、中田翔も当然外せないが、こちらはレフトとファースト、どちらに収まるのかわからない。
 またセカンドは田中賢介、ショートは中島卓也が有力とはいえ、こちらも確定というわけではない。
 野手でレギュラー当確がふたりだけ、ポジションが決まっているのがひとりだけ。そんな「読めない」チームは、12球団でもファイターズだけではないか。
 
 いい意味でチームの全体像が見えないのは、ひとつにはふたりの新外国人選手を野手として獲得したからだ。ハーミッダはレフト、レアードはサードが有力視されるが、その出来によってラインナップは大きく変わる。また大谷翔平が打つときと投げるときとでも、オーダー(特に指名打者)は変わることになる。
 
 もちろん、新外国人と二刀流だけが理由ではない。
 費用対効果を重視するファイターズは、若手を積極的に起用する、少数精鋭の運営を進めている。
 昨年は捕手の近藤健介がサード、さらにはショートでサプライズ起用されたが、いまとなれば試すに値する打撃センスの持ち主だったことがわかる。
 また盗塁王に輝いた西川遥輝も、セカンドをはじめ、ファースト、サード、ライト、レフトと多くのポジションを守ってきた。
 
 このふたりの成長は、「選手はゲームに出てこそ伸びる」というファイターズの哲学の賜物といえるだろう。

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