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ベンチからのサインは無視してもOKなのか?【里崎智也の捕手異論】

千葉ロッテマリーンズで16年プレーした里崎智也氏。現在は解説者・評論家として、野球界の“常識”に異を唱え続けている。このほど自著「捕手異論 一流と二流をわける、プロの野球『眼』」を発表した里崎氏が、野球界の発展を願い、あえて厳しい提言を送る。

2017/05/29

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かつてのバレンタイン監督に近い日ハム・栗山監督

――そうですね。ただ、日本の場合、上下関係で許されない場面も出てくるかと思います。サインを無視した直後、監督からチクッと言われたことは?
 
「そういうときは『聞こえなかった』と言えばいいんですよ。サインが出ても耳元で言われるわけじゃない。『集中していて聞こえなかった』と言われたら、何も言えないでしょう。聞こえない、それはつまり言った人に問題があるんです。ただ、このやり方はリスクが高いので、よっぽど自分に自信がない人にはオススメしませんが(笑)
 
 何かを伝えるということはコミュニケーションですから。例えば挨拶しても、相手に何も聞こえていなかったら、していないのと一緒ですよね。そういうのはバレンタイン元監督は上手かったと思いますね」
 
――バレンタイン監督は他の日本人監督とはどんな点で違いましたか?
 
「日本特有の上下関係がなかったので距離感は近かったですね。話しやすい監督でした。自分から選手の目線に下りてくるのが上手かったので、フラットに話せるんですよ。だから相談もしやすかったですね。今だと日本ハムの栗山監督が近い存在というのは印象としてありますね」
 
(聞き手:ベースボールチャンネル編集部)
 
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里崎智也
 
1976年5月20日、徳島県生まれ。鳴門工(現鳴門渦潮高)、帝京大学を経て98年のドラフト会議で千葉ロッテマリーンズを逆指名して、入団。03年に78試合ながら打率3割をマークし、レギュラー定着の足がかりをつくる。05年は橋本将との併用ながらも、日本一に貢献。06年にはWBC日本代表として世界一にも輝いた。持ち前の勝負強さで数々の名シーンを演出。00年代の千葉ロッテを牽引した〝歌って、踊って、打ちまくる〟エンターテイナーとしてファンからも熱烈に支持された。14年限りで現役引退。現在はプロ野球解説者・評論家を務める。

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