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筒香から三振。広島・高橋樹の鮮烈デビュー。花巻東からエースへ… “雄星2世”が大きな一歩

2015年ドラフトで広島東洋カープに3位指名された高橋樹也投手が、4月30日に横浜スタジアムで行われた横浜DeNAベイスターズ戦でプロ初登板を果たした。

2017/05/01

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筒香を三振に取れたことは自信になる

 高校時代は3年夏に初めて甲子園に出場した。
 1回戦の専大松戸戦では先発して9回2失点完投勝利。2回戦の敦賀気比戦では先発を譲ったものの、リリーフでマウンドに上がり、4回7安打無失点で勝利に貢献した。3回戦で準優勝した仙台育英戦に敗れたものの、大会後にはU-18 W杯の日本代表に選出され、リリーバーとして準優勝に導く活躍を見せた。
 
 当時のU-18日本代表メンバーには、すでにデビューを果たしている小笠原慎之介(中日)や高橋純平(ソフトバンク)のほか、成田翔(ロッテ)、佐藤世那(オリックス)、平沢大河(ロッテ)、オコエ瑠偉(楽天)、高校1年生でメンバー入りしていた清宮幸太郎(早実)などがいる。
 
「小笠原は同じ左投手なので、負けられない気持ちは強いですね」
 
 試合前にはそう語っていたが、侍JAPANの主砲を空振り三振に斬って取るのだから、相当な強運の持ち主といえるだろう。
 
 今回のデビューで先輩・菊池との距離が急激に縮まったわけではないが、まだ、先輩が1試合しか対戦していていない強打者と合いまみえたことは彼にとって大きな財産になることは間違いない。
 
「(雄星さんと同じ学年の)筒香さんと対戦できることには縁を感じました。三振を取れたことは自信になりますけど、勘違いしないよう謙虚にやっていきたいです。まだまだですけど、雄星さんに少しでも近づけるように、これからも努力していきたいです」
 
 先輩と同じくきれいな言葉遣いと謙虚な姿勢は重なるものがあった。
 菊池が苦しんだように、高橋樹もこれから茨の道を進むこともあるだろうが、ひとまず、大きな一歩を踏みしめたことには称賛を送りたい。
 
“雄星2世”が鮮烈なデビューを飾った。

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