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森福降格でFA“全滅”の巨人。編成責任者の怠慢? 巨大補強の行く末は「巨額損失」か

 読売ジャイアンツの森福允彦投手が、不振のため4月24日に出場選手登録を抹消された。山口俊投手、陽岱鋼外野手を含め昨オフに巨額の契約を交わしたFA3選手が2軍で調整を続け、助っ人も苦境に立たされている“異常事態”に、フロントの編成責任者への批判も聞こえてきそうだ。3年ぶりのリーグ優勝を狙う一方で懸念される莫大な損失に、今後チームはどう向き合っていくのだろうか。

2017/04/25

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首位を狙える一方で“シワ寄せ”も

 FA組だけではない。新戦力ではないが、昨年から引き続き残留した2年目の助っ人2人も苦境に立たされている。年俸140万ドル(約1億5000万円)のギャレット・ジョーンズ外野手と、年俸200万ドル(約2億2000万円)のルイス・クルーズ内野手だ。この両助っ人も外国人選手登録枠の問題があって今季開幕を2軍で迎え、今も1軍からまったくお呼びがかからず悶々としながら下でくすぶっている。
 
 しかもギャレットは2軍の試合開始前の守備練習で左手人指し指に打球を当てて骨折してしまったことから、実戦復帰は早くても6月以降とみられている。クルーズに関しても「昨年のクライマックスシリーズ直前に1軍首脳陣と調整法を巡って“衝突”して以来、折り合いが悪い」ともっぱらで、2年契約最終年の今季は2軍でしばらく「幽閉」されてしまいそうな気配が漂っている。両助っ人の年俸総計額は約3億7000万円。前出のFA移籍選手3人の初年度年俸額の総計と合わせれば、約14億円もの“巨額損失”を巨人は計上することになる。
 
 付け加えるとするならば、昨オフに日本ハムからトレードで獲得した新戦力の吉川光夫投手も今季2試合を先発として投げて0勝0敗、防御率6.14と期待にこたえられず2軍へ降格。年俸は9500万円だ。
 
 昨オフに巨人が敢行した「巨大補強」について、一部からは「他球団の戦力をそぐために行った側面もあったのではないか」とまでささやかれている。とはいえ、ここまで選手をかき集めておきながら結局機能していないとなれば、やはりフロントの編成責任者に対する厳しい追求の声は今後も日増しに高まっていくはずだ。
 
 現状において巨人はまだAクラスで首位の座を十分に狙える位置にいる。しかし、こうした歪(いびつ)な形での補強は必ずチームにシワ寄せが来るだろう。ファーム生活を送るFA3選手と助っ人2選手、そしてこれにトレードで移籍してきたもののアッサリ2軍降格となった吉川の年俸をすべて加えると、約15億円にも上る。批判の矢面に立たされそうなフロントの編成責任者、そして現場を預かる高橋由伸監督もきっと頭が痛いはずだ。(金額はすべて推定)

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