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WBC参加断念の大谷翔平。バッシングも“糧”にした図太い神経がメジャーを驚かせる

2017ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が開幕。しかし、そのグラウンドに大谷翔平の姿はない。オフに負ったケガの影響から出場断念を余儀なくされたが、現在はシーズン開幕へ向けて新たなスタートを切っている。そこには世間からの厳しい声に屈さない大谷自身の強いメンタルがあった。

2017/03/10

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オフに右足首負傷

 ついにWBCが開幕した。やはり注目は、何と言っても侍ジャパンの世界一奪還なるかが一番のポイント。日の丸を背負う選手、スタッフの面々は総力を挙げて最後まで戦い抜いてほしい。右足首痛で大会参加を断念した北海道日本ハムファイターズ・大谷翔平投手も、きっと同じ思いであろう。
 
 昨季終了後はWBC出場に照準を合わせ、調整を続けていた。本音としてはもしケガさえなければ、今すぐにでもJAPANのユニホームを着て代表チームに合流したいはず。しかし、その思いはグッと飲み込んで心の奥底へとしまい込んでいる。いや実際のところ、もうそこは完全にリセットして日本ハムのシーズンにすべてをぶつけることしか頭の中にはないようだ。
 
 大谷は沖縄・名護2次キャンプでフリー打撃を行い、推定飛距離160メートルの特大弾など豪快な当たりを何度か放った。オープン戦に入り、5日からはスライディング練習も再開。どうやら右足首の負傷は予想以上に急速なペースで回復している模様で、イースタン春季教育リーグにおいて実戦を今後重ねながらリハビリプログラムを順調にこなしていけば、1軍の早期復帰も十分に期待できそうだ。
 
 周囲から心配されていたメンタル面のダメージも特に問題ないと見ていい。
 
 2月に入ってからWBC参加を辞退した上、しかもオフにテキサス・レンジャーズのダルビッシュ有投手らと行った自主トレでトレーナーの構えたキックボクシングのミットに右足でキックを放った動画が同投手のインスタグラム上で公開されていたこともあり、一部から大谷批判が沸き起こった。
 
 だが、あくまでもWBC参加断念は本人がギリギリまで悩み抜いた苦渋の決断であって、キックボクシングトレについてもダルビッシュが即座に「状態が悪ければやらせるわけない」と自主トレにおける右足首痛悪化説を完全否定したことでバッシングはすぐに沈静化。
 
 それでも、周囲からは大谷に対して「根がマジメだけに、プロに入ってから初めて批判を受けたことで、相当なショックを覚えているのではないか」「自身の大きな目標だったWBC出場が寸前で夢と消えたことで、さすがに放心状態になってしまうかも」などといった不安がなかなか尽きなかった。
 
 しかし、ここまで黙々とリハビリをこなす大谷の姿を見る限り、それもどうやら杞憂に終わったようだ。周りから何を言われようとも「柳に風」とばかりに気にせず、自分の信じた道をただひたすら突き進む――。そう言い聞かせているからこそ、驚くようなハイペースでケガからの復活を果たそうとしている。
 

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