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元助っ人から現役選手まで……日本と縁の深いウインターリーグ

北半球の冬季に、ベネズエラ、ドミニカ、メキシコ、プエルトリコなどの南半球では「ウインターリーグ」が開催される。日本球界で活躍した元助っ人だけでなく、来シーズンを見据えた武者修行として日本のプロ野球選手も参加する。

2015/01/18

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Satoshi Asa



プエルトリコで好成績を残した塚田

 プエルトリコには、ここ数年来、ソフトバンクが若手選手を派遣している。これまで、柳田悠岐、岩嵜翔など現在の主力がこのリーグから巣立っている。
 
 今季も、育成選手2人を含む4人が、カロリーナでプレーした。
 そのなかで、塚田正義は26試合で打率.364と好成績を残した。ソフトバンクと言えば、2005年にプレーしたペドロ・フェリシアーノもまだまだ元気だ。ホークス退団後もメッツで活躍、昨季は3Aで防御率5.57と散々な出来だったが、「就活中」のプエルトリコでは1.98と絶好調。メジャー復帰に向けて準備万端だ。
 このほかプエルトリコでは、元西武のヒラム・ボカチカ、元ヤクルトのディッキー・ゴンザレスなどがプレーしているが、彼らはサマーリーグではプレーしていない模様。日本で稼いだ金で悠々自適の暮らしをしているのかもしれない。
 
 これら4大リーグより一段レベルの落ちるコロンビアでは、3人の独立リーガーたちが奮闘している。その筆頭は、米国人を父にもつ河本ロバートだ。大学卒業時、日本のドラフトにはかからなかったが、ドジャースとマイナー契約を結び、2008年から4シーズン、アメリカでプレー、その後、日本でプレーしている。この間、オーストラリアのウインターリーグや、台湾でもマウンドに立っている。球の威力は十分も、制球が課題。昨シーズンは、「環境を変えたい」とBCリーグの新潟から四国アイランドリーグの徳島に移籍した。そしてコロンビア挑戦も環境の変化を求めてのことだろう。
 
 最後にオーストラリア。レベルはカリブ勢に比べやや劣るものの、治安面や環境面の評価は高く、今季は西武が相内誠ら5人の若手投手を、楽天が未完の大砲、中川大志を派遣している。彼らに加えて、ふたりの独立リーガーが次の所属先を見つけるべくプレーしている。逆にオーストラリア人もこのリーグをステップに日本の独立リーグに移動してくる。一昨年にBCリーグの首位打者に輝いたミッチ・デニングは、第2、3回WBCにも出場している。シーズン後は数名の選手が、独立リーグでプレーするため、来日の予定だ。

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