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デスパイネのソフトバンク入りは確実も、にわかに漂う亡命の気配。グリエルの悪夢再び

昨季までロッテでプレーしていたデスパイネが、現地メディアのあるコーナーで、ソフトバンク入りについて自身の言葉でコメントした。ソフトバンクに入団することはほぼ確実のようだが、大会期間中の失踪・亡命が心配されている。

2017/02/02

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高橋康光



グリエルの二の舞に?

 ここで、デスパイネの近況について触れておく。
 
 日本からキューバへと帰国し、11月13日には早々に国内リーグのセカンドステージに登場したが、本格的な戦列復帰は2017年に入ってからの準決勝ラウンドからだ。56季目を迎えたキューバ国内シリーズで、グランマが悲願の初優勝を決めるまでの準決勝、決勝ラウンドの11試合でデスパイネは3ホーマー、8打点をマーク。
 
 しかし、特筆すべきは20四球という数字だ。徹底的に勝負を避けられ、打率こそ2割をわずかに上回る程度であったが、出塁率は5割を上回り、圧倒的な存在感を見せつけた。悲願の優勝を手にしたデスパイネは、優勝後に地元バヤモのメディアに対し、「私のキャリアで最も大きなもの」と語り喜びを爆発させていた。
 
 そんな特別な優勝を手にしたデスパイネは、カリビアンシリーズでも2大会ぶりの優勝へ向け、
 
“Los refuerzos se han incorporado bien al grupo, ya somos como una familia, si trabajamos en conjunto como lo hicimos en la serie, la victoria la tenemos en las manos. No tengo conocimiento sobre los rivales, no se quien gano en Mexico y Venezuela, de todas formas hay que rivalizar con todos”.
「(他チームからの)補強選手たちもチームになじんでおり、我々はすっかりファミリーのようだ。国内シリーズで戦ったように一つになってプレーできれば、勝利を手にすることができる。他のチームについては知らないし、メキシコやベネズエラではどのチームが優勝したのかも知らない。だが、いずれにせよ全チームと競わねばならない」
 
とメキシコ出発前に行われた壮行式で、キューバ紙「トラバハドーレス」に対し意気込みを語っている。
 
 同大会後のソフトバンク入りを公言した以上は問題ないだろうが、唯一危惧したいのは、やはり大会期間中の失踪、亡命だ。大会ごとに失踪者が出るキューバチーム。昨年はドミニカ共和国で、元横浜DeNAベイスターズのユリエスキ・グリエルが失踪し野球界に大きな衝撃を与えた。
 
 今や数少ないビッグネームのデスパイネもブローカーの標的となっていることは当時も報じられており、ファンも関係者もその点は大いに気がかりなところではないだろうか。再び日本球界でプレーするというニュースが確定するまであと少しの辛抱だ。

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