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DeNA飛躍の鍵握る本格右腕。新変化球も会得、“神主投法”熊原の進化【2017年ブレイク期待の選手】

今年、横浜DeNAベイスターズで飛躍が期待できる選手は誰なのか。要注目は、ローテ入りのチャンスを狙う2年目のあの投手だ。

2017/02/01

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新変化球も会得。飛躍の一年に

 来たる2017年シーズン、現地点で先発ローテーションが確約されているのは、開幕投手に指名された石田健大をはじめ井納翔一、今永昇太の3名である。他のピッチャーたちは残りの枠をめぐって厳しい競争をすることになるが、もちろん熊原にも十分チャンスはある。
 
「去年一年、1軍と2軍で何度も同じ失敗を繰り返し学んできたので大丈夫です」
 
 熊原は表情に自信をのぞかせ、レベルアップした部分を説明してくれた。
 
「まずは攻めのバリエーションが増えました。カウントにしても、大学時代と同じやり方では当然通用しないのでかなり考えるようになりましたね。そして最大の課題だった変化球のコントロールですが、克服できたというか、以前はできなかったことができるようになりました。
 
前は投げてみなければストライクゾーンに入るか入らないか分からない部分があったのですが、今は変化球中心でカウントが確実に取れるようになってきました。体力も持久力もついてきたので、きちんと試合を作りたいですね」
 
 速球派の投手の場合、コントロールに難があると制球力を高めるために持ち味のストレートを結果的に殺してしまうことが多いが、熊原の場合、本人いわくコントロールは変化球に関する部分だけなので持ち味のストレートには影響はなさそうだ。またスライダーに加えチェンジアップの習得を試み、今シーズンは活用しようとしている。
 
 前向きな性格で、不思議な風情を漂わす天然キャラ。そんな熊原が刺激を受け、意識している選手は同期の今永だ。
 
「純粋にすごい選手だと思います。とても真面目で、自分が悩んでいるときもアドバイスをくれるとても頼りになる同期です。今はいろいろ教えてもらっている立場なんですけど、一緒にローテーションに入って1年間、戦えるようになりたい」
 
 チームにとって必要不可欠な本格右腕として熊原は果たして独り立ちできるのか。その動向に今シーズンは注目したい。

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