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開幕後13試合連続チーム本塁打なし、外れ1位に5球団競合など。BBC編集部が選ぶ2016年10大珍ニュース

2016年を10大ニュースで振り返るシリーズ第2弾。 今シーズン中に起こった10大“珍”ニュースを振り返ってみたい。

2016/12/27

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史上初のコリジョンサヨナラ

 次に、異常な人気で話題を呼んだ“あの”キャラクターについてだ。

 Ponta(Pontaサービスのキャラクター)の公式ツイッターで、「ポンタはオリックス・バファローズのキャップをてにいれた!!」というツイートとその様子を表したイラストが4月8日に上がった。同日、「ポンタはバファローズポンタになった!」という画像付きツイートでオリックスのユニフォームとキャップをまとったオリックス応援キャラクター『バファローズポンタ』が誕生。

 同アカウントでは、試合前の応援している様子、勝ったときは喜んでいる様子、大敗したときにはやつれて変わり果てるなど、ファンの気持ちを表したツイートとイラストが呟かれ、話題を集めた。5月中旬からはベンチ入りし、6月上旬にはフォロワー10万人超えなど、ファンにとって、オリックスにとって欠かせない存在となっている。来季もツイートはもちろん、ベンチ入りにも期待したい。

 5つめは、規定の不安定さを露呈したともいえる試合を挙げたい。

 6月14日にマツダスタジアムで行われた広島東洋カープ対埼玉西武ライオンズ戦。9回ウラ2死一、二塁の場面で赤松真人の打球が二遊間を破り、その間に二塁ランナーの菊池涼介が本塁へ激走するも、上本達之(西武)が本封しアウト判定で延長戦の雰囲気となる。しかし、広島の緒方孝市監督が抗議し、ビデオ検証に移る。数分後に今季から導入されたコリジョンルールを適用してのセーフと判定が覆り、史上初のコリジョンサヨナラとなった。

 コリジョン適用について、審判によって「判断基準が異なる」、「きちんとした説明がない」、「ビデオ検証が増える」など、選手をはじめ、監督、コーチも混乱が生じ、複数の球団から意見書や要望書が提出され、シーズン途中からコリジョン新ルール適用となった。

 毎年必ず話題になるあの球場の観戦環境対策にも、忘れてはならない。

 西武プリンスドームは壁のない吹き抜けのドームのため、冬場は極度に寒く、夏は熱気と湿気による蒸し暑さがある球場だ。これまでにも夏場の暑さ、熱中症対策については問題視されていた。

 今年はドーム前広場にミストシャワーを装置、場内には巨大扇風機を何機か設置するなど、球場内の暑さを本気で緩和させようと考えているとは思えない対策だった。来年はどんな対策をしてくれるのだろうか。

 7つめは、千葉ロッテマリーンズの角中勝也がマツダオールスターゲームに監督推薦で選出されたことだ。

 今季の角中といえば、6月30日時点で打率.349、8月にはパ唯一の打率3割超えなど、驚異的な成績を残している。だが、オールスターでは、ファン投票(パ外野手6位)でも選手間投票(同5位)でも当選せず、監督推薦での出場となった。

 オールスターは“球宴”と銘打っているように、NPBの“お祭り”といえる。だが、リーグでも飛び抜けた成績を残している角中が投票で選ばれなかったということは、角中のすごさが伝わっていないのではないかと思い、珍ニュースとして取り上げた。

 今季、角中は首位打者、最多安打のタイトルとベストナインを受賞した。来季こそ、活躍した際にはオールスターファン投票での選出を願いたい。

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