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カープ勝利の方程式が崩れた日本シリーズ。今村とジャクソン、60年ぶりの記録が意味する来季への宿題

32年ぶりの日本一を目指したカープだったが、日本シリーズでは2勝4敗と日本ハムに敗れた。試合展開を振り返ると、シーズン中に機能していた「勝利の方程式」の今村、ジャクソン、中崎がつかまってしまった。

2016/10/30

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33年ぶりの日本一へのリスタート

 レギュラーシーズンでもフル回転したことに加え、日本シリーズでも両者は初戦から全戦、6試合連続登板だった。

 実に1956年の稲尾和久氏(元西鉄ライオンズ)以来、60年ぶりの記録となった。

 しかし常識的に「登板過多」が懸念材料となった現代野球において、いくら短期決戦とはいえ、60年も前の連続試合登板記録に2人の投手が一気に並んでしまうことはどうしても違和感がある。

 当然ながらブルペンには、勝利の方程式の3人と大瀬良以外にも投手が待機していた。

 一方、栗山監督が「うちは中継ぎのチーム、と話していた」日本ハムは、クロ―ザーのマーティンと、最後は大谷翔平を欠きながらも、先発から小刻みに継投で勝利へつないだ。今シリーズを通して完璧とは言えないが、ブルペンの投手を惜しみなくつぎ込んだ。

 期待された日本シリーズは不完全燃焼で終わり、やや後味の悪い終戦を迎えてしまったカープ。

 もちろんセリーグを制した過程が色あせることはないが、来季こそは33年ぶりの日本一を――2017年に残された『宿題』を鯉党のためにも必ずや解いてほしい。

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