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全国に広がるネーミングライツ導入の球場。QVC以外にインボイスなど契約途中で解除した例も

企業などが出資し、球場に名前をつけることができるネーミングライツ。現在は、プロ野球が使用する球場以外にも全国各地の球場で導入されている。

2016/10/26

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NPBの一軍本拠地・準拠地でネーミングライツを導入している球場

 千葉ロッテマリーンズの本拠地・QVCマリンフィールドの命名権を得ているQVCジャパンが7月に、契約の途中解除を千葉市に申し入れた。
 
 当初の契約は2011年から20年までの10年間で、球場所有者である同市とロッテ球団に毎年1億3750万円を払う契約だった。しかし、「当初の予定よりも早く企業認知度が高くなり、地域コミュニティーとの関係性できた」ために、QVCジャパンは今回、契約解除を申し入れたという。
 
 この申し入れを受け、10月6日から20日までネーミングライツスポンサーを募集している。
 
 そもそもネーミングライツとは、球場をはじめとするスポーツ・文化施設に、愛称としてスポンサー企業の社名や商品名などを付すもので、「命名権」とも呼ばれる。
 
 プロ野球12球団の中にも、千葉ロッテ以外にネーミングライツで名称が変更になった球場はある。
 
【楽天】
フルキャストスタジアム宮城
    ↓
日本製紙クリネックススタジアム宮城
    ↓
楽天Koboスタジアム宮城”
    ↓
Koboスタ宮城
 
【西武】
西武ドーム
    ↓
インボイスSEIBUドーム
    ↓
グッドウィルドーム
    ↓
西武プリンスドーム
 
【ソフトバンク】
福岡ヤフオク!ドーム
    ↓
ヤフオクドーム
 
【千葉ロッテ】
千葉マリンスタジアム
    ↓
QVCマリンフィールド
 
【広島】
広島市民球場
    ↓
MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島
 
【オリックス】
大阪ドーム
    ↓
京セラドーム大阪
 
神戸総合運動公園野球場
    ↓
Yahoo!BBスタジアム
    ↓
スカイマークスタジアム
    ↓
ほっともっとフィールド神戸
 
(一時的に本来の球場名になったものは除く)
 
 ネーミングライツ導入した球場で、最も名称が変わっているのは、宮城野原公園宮城球場(宮城球場)だ。
 
 初年度から3年間は、労働人材派遣会社のフルキャスト1社のみが応募し、楽天野球団と宮城県などによる審査を経て、『宮城球場』から『フルキャストスタジアム宮城』となった。フルキャストが業務停止処分を受けたことにより、同球場での2007シーズン最終戦をもって命名権契約解消を決定した。
 その後、日本製紙が命名権を獲得し、『日本製紙クリネックススタジアム宮城』に。契約満了となる2013年に日本製紙は更新しない旨を楽天側に伝えたため、再び募集したところ、2社から応募。最終的に、野球団を保有している楽天が命名権を取得した。球場名は2014年1月から『楽天Koboスタジアム宮城』、2016年2月からは現在の『Koboスタ宮城』となっている。
 
 ライオンズの本拠地である『西武ドーム』は、当時西武グループが悪化した経営を改善するために命名権を売却。結果的に株式会社インボイスが取得。1軍の球場は『インボイスSEIBUドーム』、2軍の球場は『インボイス』に変更したが、2006年で終了した。
 
 新たな命名権は、株式会社グッドウィル(現在はテクノプロ・ホールディングス)に。1軍の球場名は『グッドウィルドーム』、2軍の球場名は『グッドウィル』となった。しかし、2007年12月にグッドウィルが違法な派遣業務を行っていたことが発覚し、1・2軍の球場から『グッドウィル』という名前が消え、2008年シーズン以降はネーミングライツ導入を見送っている。
 
 2015年からはグループ会社の株式会社プリンスホテルが取得し、現在の『西武プリンスドーム』に至る。

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