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アメリカの評価は3Aクラス!?  メジャー志望を明かした、中田翔の現在地

2014年日本人選手がMLBで放った本塁打は過去最低となる2本。年末のTV番組では「将来的にMLBへの挑戦したい」と口にした侍ジャパンの4番・中田翔。ファンとしては、松井秀喜以来となる20本塁打の期待がかかるが、アメリカでの評価には厳しいようだ。

2015/01/02

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攻守ともに、さらなら成績が求められる

 攻撃面の評価基準としてWoodrumはwOBA+(最も信頼できる打撃指標とされているwOBAの亜種)を用いているが、この指標では2014年の中田は菊池や長谷川と並ぶ26位タイ。打撃力に対する評価が低いのはこのためだ。steady power(堅実なパワー)と評されていることからもわかる通り、メジャーでの中田はパワーヒッターという扱いはされていない。
 
 また述べられている通り脚で勝負できるタイプの選手でもない。では分水嶺とされている守備はどうか。守備指標であるUZRは高く、日本では強肩のイメージが強いがどちらもメジャーで大きな武器になるほどではなくvery wellという評価がされることは考えづらいだろう。高い守備力を求められない両翼を守れないほどではないはずだが、記事ではもし左翼手ではなく一塁かDHと判断されるようなら打撃面での飛躍は必須とも述べられている。
 
Nakata is still about 3 years younger than his league, and if he gets posted soon (probably not this offseason), he would probably still need to season in Triple-A ? barring a breakout between now and his posting.
中田はリーグの平均よりも3歳若い、そしてもし彼がすぐにアメリカに来るようなら(今オフということはないだろうが)、今から渡米までの間に急成長することがない限り、彼は3Aでシーズンを送ることになるだろう。
 
 失敗の続く日本人野手、その中でも特に成功例の少ない長距離砲タイプとあって中田への評価はかなり厳しい言葉が並ぶ。メジャー挑戦に向けては守備の向上に加えて打撃面での飛躍が必須になるだろう。いつの日かメジャー側から「ぜひNakataをアメリカで見たい」となる日が来ることを夢見て、まずは今年自身初となる30本塁打の大台をどこまで越えていけるかに注目したい。
 
出典:” Japanese and Korean Prospects in Context” by Bradley Woodrum in FANGRAPHS in Dec.24 2014

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