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4年連続一本釣りに成功したオリックスのドラフト戦略。前編成部長が描いたストーリーは引き継がれるか【どら増田のオリ熱コラム #86】

プロ野球ドラフト会議が20日、グランドプリンスホテル新高輪で開催された。オリックスは支配下9選手、育成5選手の計14選手を指名。1位では社会人ナンバー1ピッチャー山岡泰輔の単独指名に成功するなど、福良淳一監督も「満点」と評価した今回のドラフトを指揮した加藤康幸前編成部長や、瀬戸山隆三前球団本部長、福良淳一監督の言葉とともに検証したい。

2016/10/29

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ドラフト終了後、フロントの人事を刷新

 ドラフトから4日後の10月24日、オリックスは瀬戸山氏と加藤氏が職責を退任したことを発表した。後任は長村裕之前編成部長が球団本部長と編成部長を兼務し、来季のオリックスは新体制で迎えることになる。
 
 2014年から続いた瀬戸山・加藤体制は、FAや外国人補強に失敗したことに加えて怪我人に悩まされたこともあり、昨年は5位、今季は6位と結果を残すことができなかった。
 
 しかし、ドラフトに関しては、2012年まで毎年のように上位指名を抽選で外してきたことがチームの低迷を招いたのも事実で、瀬戸山氏が球団本部長補佐として携わった2013年からは、吉田一将から今年の山岡まで、潜在能力溢れる選手の単独指名に成功している。昨年1位の吉田正尚の指名も、加藤氏の猛プッシュによるものだ。
 
 長期的に強いチームを作るには、チームに語り継がれるようなストーリーを描いて将来を見据えたドラフト戦略は絶対に必要だ。加藤氏はそこを最重要視しチームを作ろうとしてきた。ここで任務を離れるが、この方向性は体制が変わっても引き継ぐべきではないだろうか。

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