大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



ベテランか、若鷹か? 細川抜け、一層激しさを増すホークス来季の正捕手争い

来季、福岡ソフトバンクホークスの正捕手争いに注目だ。ベテランの細川亨が抜け、若鷹にもこれまで以上に1軍の出場機会を得られる可能性がある。

2016/12/05

text By



一軍で貴重な経験を積んだ拓也

 そして、育成出身で、斐紹と同期入団。6年目の拓也は、今季自己最多13試合に出場した。スタメン出場はないものの、一軍ベンチから多くの戦列を見届けた。大事な延長戦で途中出場し、3回無失点の好リードを魅せた試合もあった。充実のシーズンを過ごしつつも、「一軍でやってきて感じたこともたくさんある。でも、出ないと意味がないから」と現状に満足はしない。「いくらやっても、時間が足りない」リード、配球、キャッチング、スローイング……すべての面でパワーアップすることを目標に、ひたすら練習し続けている。

 今年7月末に、育成3年目で支配下を勝ち取った張本優大は、大きな声で練習を盛り上げる。「ムードメーカーと言われるキャラでいようと意識しています。キャッチャーは元気も必要なポジションなので」と意気込む。清水コーチも、「ピッチャーはマウンドで孤独なので、声を掛けてサポートすることは大事。大きな声一つで、良いアピールにもなっているし、チャンスにつながる」とうなずいた。

 今キャンプは全てのレベルアップを目標に取り組んできた。「費やせる時間も多く、やりまくることで、体に染み込ませられるようになってきた」と納得のキャンプを過ごした。また、新コーチ陣からのアドバイスもいい刺激になった。飛距離アップを目標にしてきた打撃面では、立花義家新打撃コーチの「右肩と左肩が入れ替わるくらい回せ」とスイング時に体を最大限に使うよう助言され、それがマッチしてきたという。「捕球からスローイングまで、今までは一つのステップでやってきたが、状況に応じた様々なステップを教えてもらった」とキャッチャー面で、達川光男新ヘッドコーチらの指導も受け、新たな引き出しができたようだ。

「春のキャンプA組スタートが目標。(一軍を経験した)拓也、斐紹、そして栗原も出てきて横一線だと思う。オフも反復練習をしっかりやっていきたい」と来季へ向けて緩める気はない。

1 2 3