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“無双”スライダーが通用せず。成田翔が中日・小笠原、福浦とサブローから学んだ「ストレートの重要性」【マリーンズ浦和ファーム通信#29】

昨年甲子園で注目を集め、ドラフト3位で千葉ロッテマリーンズに入団した成田翔。しかしすべてにおいて力不足を痛感した1年目だった。

2016/09/16

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千葉ロッテマリーンズ



プロの高い壁を痛感

 夢と希望を抱いてスタートしたプロ1年目のシーズンが、まもなく終わろうとしている。イースタンリーグで7試合に出場し0勝0敗、防御率6.00。期待の左腕として秋田商業高校からドラフト3位で入団をしたルーキーの成田翔投手にとっては歯がゆい結果が残った。
 
「プロの高い壁に阻まれました。自分の思っていたことができなかった。技術的にも体力的にも足りなかったですね。すべてにおいて自分が甘かった」
 
 6月18日の東京ヤクルト戦(戸田)でイースタンリーグ公式戦初登板。じっくりと体を作り、満を持してのプロ初先発だった。勝ちこそつかなかったものの5回を投げて被安打2、無失点。文句のつけようのない結果だったが、本人にとっては思い描いている投球とはいえなかった。高校時代に「無双」と言われてきたスライダーで空振りがとれない。成田にとっての代名詞でもあった自慢の伝家の宝刀は、ことごとくバットに当てられた。ボール球は見逃された。イメージとは違う感覚に、強い危機感を抱いた。結果的に今季、イースタンリーグで87人の打者と対峙し、三振は9個。スライダーで空振り三振を取れたのはたったの1度だけ。これがプロのレベル。壁の高さだった。
 
「高校の時は誰もがスライダーに手を出してくれた。それが今シーズン、ここまで1度だけですからね。それが現実。いろいろとレベルアップをしないといけないということです」

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