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カープの胴上げを見なかった巨人、由伸流はCSにどう影響? 原前監督時代は「悔しさを焼き付ける貴重な機会」

10日、25年ぶりに広島がセリーグを制した。一方、敗れた巨人は高橋監督を筆頭に胴上げを見ることなく、ベンチ裏に引き上げた。

2016/09/11

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CS、来季どうカープにリベンジするか

 しかし昨季まで巨人を率いた原辰徳前監督のスタンスは違った。
 通算12シーズンの在任期間中、胴上げを目の前で見せられる場面に遭遇してもベンチ裏に下がらず基本的に見届けていた。指揮官が引き上げなければ、当然のように選手やスタッフも否応なしでその場に残るしかない。それではなぜ、原前監督は相手の胴上げを見ることを選んでいたのか。

「長い野球人生の中で相手の胴上げを見せられる機会に巡り合うことは少ない。だからこそそれをマイナスと考えるのではなく、プラスの出来事ととらえるべきだと思う。選手たちが悔しさを目に焼き付け、今度は自分たちが胴上げをしてやるんだと肝に銘じてくれればいい。私はそう考える」

 かつて原前監督は多くのメディアに対し、そう持論を述べていた。
 タクトを振るった12シーズンのうち、3度の日本一、7度のリーグ優勝を誇る名将だからこそ、実に説得力のある言葉だ。

 1つの区切りとなった試合においても敵軍の胴上げシーンを目に焼き付けることなく、いつものように感情を表に出さずマイペースを終始貫いた高橋監督。由伸流とも言える頑固なまでの姿勢がこの後のクライマックスシリーズ(CS)、そして来年のレギュラーシーズンの戦いにどういう形になって反映されていくのか。非常に見ものだ。ただしV逸後、次も失敗することはもう許されない。

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