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【9月2日~9月4日セ・パ第39節展望】ソフトバンクは骨折で離脱した柳田の穴をどう埋めるか

2016年9月2日~9月4日までの第39節、勝負のポイントはどこにあるか。

2016/09/02

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<パリーグ>

4位・楽天(6勝1分)- 1位・ソフトバンク(12勝1分) Koboスタ
 
 3節連続勝ち越している楽天は8月15勝9敗1分と絶好調だ。首位・ソフトバンクが相手でも問題はない。初戦の先発はエースの則本が上がる。3試合勝利から遠ざかっているが、粘り強い投球は健在だ。2戦目は安楽が中6日でマウンドに立つ。首位のソフトバンクを相手にどんなピッチングをするか、彼の成長においても、大事な登板だ。3戦目は辛島で勝負をかける。打線は、島内、茂木の1、2番コンビがいい流れを作り、助っ人外国人の一発攻勢が相手に脅威を与えている。岡島、今江らも上手く絡み、強力打線を形成している。
 
 チームの軸・柳田が骨折で今季絶望となったソフトバンクは、この苦境をどう乗り切るか。初戦の先発は両リーグハーラートップの14勝を挙げている和田が上がる。QS率も75%を超えるなど安定感抜群。苦境の時こそ、好投を見せる信頼のおけるエースだ。2戦目先発予定の千賀は3連勝中で、今季1敗しかしていない。3戦目の岩嵜は勝ち星が遠ざかっているが、いかに粘れるかだろう。打線の方は柳田を欠く中で、どのような組み合わせをチョイスしてくるのだろうか。1番打者が不在で、中村晃を据えて安定したばかりだった。中村を3番に入れるのか、あるいは長谷川か。城所は待機しているのか。工藤監督、藤井打撃コーチの手腕を見守りたい。

 

6位・オリックス(5勝)- 2位・日本ハム(13勝) ほっと神戸
 
 最下位を走るオリックスは上位イジメを目指したいところだ。打線が活発になっているだけに、投手陣に奮起を促したい。初戦の先発はエースの金子が上がる。今季、日本ハム戦は意外にも初登板で、初対戦の優位さを生かしたい。2戦目はディクソン、3戦目は山崎福になる。ディクソンは今季の日本ハム戦4戦全敗と分が悪い。ただ、二けた勝利が掛かるだけに、簡単にはひき下がれない。8月2勝を挙げた山崎福は調子を上げている。打線はルーキーの吉田正がこの5試合4本塁打と打ちまくっている。一塁手としての出場が続く伊藤、安達、西野の調子も良く、中島も結果を残している。このままの調子で来季につながる試合を重ねていきたい。
 
 日本ハムは前々節連敗のあと、先発に転向した増井の完封で息を吹き返した。この3連戦の初戦先発は有原と発表されている。今季オリックス戦3戦全勝、防御率も0点台とカモにしている。しかし、前回登板の西武戦では投球前に走者にスタートを切られるなど、投球の癖を見抜かれつつある。8月は未勝利に終わっただけに、彼の投球に隙がみえるのかもしれない。2戦目は7連勝中の高梨があがる。先発した試合では負けがなく、頼もしい存在だ。打線は主砲の中田がこの5試合で5発9打点と爆発。中田の復調は嬉しい限りだ。1番の西川が好調をキープし、不振だった9番の中島も調子を上げてきた。対戦成績のいいオリックスだけに、一つも星を落としたくないというのが本音だろう。

 

3位・ロッテ(11勝)- 5位・西武(8勝) QVCマリン
 
 上位と下位という構図はあるものの、関東に本拠地を置く両者の対決は熱い。成績はロッテの方に分があるが、そう簡単な戦いにはならない。初戦の先発は12勝をマークしている石川が上がる。この2試合は短いイニングでマウンドを降りて連敗中で投打ともに苦しい事情だが、立て直せるか。2戦目の関谷も3連敗中と壁にぶち当たっている。何とか乗り越えたい。3戦目はエースの涌井が登板の予定だ。打線の方は、リーディングヒッターを独走する角中が好調をキープ。1番・荻野、2番・岡田が機能し始めているだけに、序盤から一気に畳みかけていきたい。昨日、手首を痛めたデスパイネの状態が心配されるところだが、井口、福浦らベテランが補ってくれるだろう。負けられない3連戦だ。
 
 西武は次期指揮官の問題が話題を呼んでいるが、8月から調子はいい。打線が活発で、投手陣も少しずつ安定してきた。初戦の先発は左腕エースの菊池が登板する。前回登板で念願の10勝目に到達したが、ここからが彼にとっては重要になるだろう。相手先発は石川だが、投手戦を制したい。2戦目は誠が今季初登板との情報だ。地元千葉で錦を飾りたい。3戦目は今季途中に入団したウルフになりそうだ。打線は栗山が調子を上げていて、前節にサヨナラ打を放った森などバットが振れている。上位がやや湿ったところがあるが、石川を得意にしている秋山らを、今節は戻してくるだろう。ロッテが好投手を3人揃えてくるだけに、しっかりと打ち崩したい。

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