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自動車教習所の教官からプロへ――信樂晃史が叶えたい夢「安全運転の尊さを伝えたい」【マリーンズ浦和ファーム通信#27】

2015年ドラフト6位でマリーンズに入団した信樂晃史は、社会人野球時代は自動車教習所の教官を務めていたことで話題になった。そんな信樂だが、入団後はプロの壁に戸惑い、悩まされた。

2016/08/29

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千葉ロッテマリーンズ



成長を感じた8月の登板

 今季15試合目の二軍戦での登板となった8月17日のファイターズ戦(鎌ケ谷)ではストレートはMAX146キロを計測した。先発登板となった8月24日のライオンズ戦(西武プリンス)は5回1/3を投げて、被安打3、2失点(自責は1)。カットボールが思うように決まり、スライダーとカーブにも使える目途を感じた。そして球種が増えたことでアマチュア時代の伝家の宝刀だったフォークも思うように決まるようになった。すべての面で大きな成長を感じることができた。

「ボクが活躍することで、交通安全のメッセージが少しでも伝えることができればと思っています。縁があって、自動車教習所の教官をさせていただいた。そして、野球を続けさせていただくこともできて、プロのスカウトの方の目に留まった。教官として、ずっと生徒には安全運転の尊さを伝えてきたつもりです。それはプロ野球選手になっても変わらないし、さらに率先していきたい」

M51ashigaraki

 大きな夢がある。一軍の舞台で勝ち投手となり、お立ち台で交通安全のメッセージを伝える。それは、自動車教習所の教官を務め、そしてそのことで注目を集めてきた自分にしかできないことだと思っている。一軍の残り試合は24試合。プロの世界は想像していた以上に厳しく、高い壁だったが、ここまで諦めずに少しずつ前に進んできた。毎日、グングンと成長を遂げてきた若者は初めての一軍昇格を虎視眈々と狙う。

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