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27歳小林誠司、26歳橋本到……巨人、次代の主力を託された選手達の現在地【死亡遊戯コラム】

首位・広島の背中を追い続ける巨人。ここ数年の課題はいまだ解決されていない。優勝争いを通じて、次世代の選手がどのような成長を見せていくのか。

2016/08/19

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阿部も期待する、坂本の次のリーダー候補

そして6月下旬から「2番センター」としてスタメン出場を続けているのが外野手の橋本到である。
48試合、打率.227、2本塁打、18打点、OPS626。
実際のところ、淡白な打撃が目立ちレギュラーを掴んだというより、亀井善行、立岡宗一郎、大田泰示といった外野を争うライバルが怪我や極度の不調で離脱して、試合に出続けている印象が強い。
橋本は08年ドラフト4位指名のプロ8年目。
巨人に入団した高卒野手で長年レギュラー定着したのは現キャプテンの坂本勇人(06年ドラフト1位)以来出ておらず、さらにドラフト下位入団に限れば30年近く前の川相昌弘(現巨人3軍監督)まで遡る。
この川相は橋本と同じドラフト4位入団、プロ7年目の89年にショートのレギュラーを掴みゴールデングラブ賞を獲得した。
早いもので橋本も26歳だ。2軍に行けば、もう若手選手とは呼べない。
今季残り34試合。首位広島とは7ゲーム差離され、あと7試合残す直接対決に全勝でもしない限り逆転優勝は難しくなってきたが、来季以降もチームは続いていく。

阿部慎之助、村田修一、ギャレットといった主軸は皆35歳以上。
長野久義、亀井善行、片岡治大、松本哲也らの中堅組もそれぞれ30代に突入した。
近年の巨人は1年活躍した若手が出ては消える状況が続いている。
そんな中、阿部が一時期インタビューでよく口にしていた言葉がある。
「チームリーダーは近未来的に言うと坂本勇人。その次は僕個人的には橋本到にやってほしいな、と思っています」
阿部の後継者としてマスクを被る小林誠司。
同じく背番号10から次世代リーダーとして期待される橋本到。
巨人の時計の針を「阿部の次の時代」に進められるかは彼らに懸かっているだろう。

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