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【7月22日~24日セ・パ第27節展望】7月わずか1敗の日本ハムはオリックスと。阪神は西岡故障の穴を誰が埋めるか

2016年7月22日~7月24日までの第27節、勝負のポイントはどこにあるか。

2016/07/22

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<パリーグ>

2位・日本ハム(8勝)- 6位・オリックス(4勝) 札幌ドーム
 
 7月になって、まだ1敗しかしていない日本ハムは、来週末に首位ソフトバンクとの直接対決を控えているだけに、下位との戦いは落とせない。初戦の先発は今季9勝の有原があがる。チームは3連勝中で勢いもあり、カード頭をしっかりと取りたいところだろう。中指のマメの負傷により、エース大谷の先発登板は厳しいとの見方があるが、トリプルタワーのもう一人、高梨が控えており、先発陣は安泰だ。打線も、リーグダントツトップのチーム打率を残すなど、好調をキープしている。陽、岡、西川、田中と打って走れる打者を並べ、中田、レアードら長打で還す選手もいて隙が全くない。栗山監督の策も手堅く、チーム全員にゲームコントロールの能力がある。やや調子を上げているオリックス相手に、最低でも勝ち越しは狙いたい。

 

 オリックスは、投手陣が整備されてチーム力が上がってきている。初戦先発の松葉は前回登板の西武戦で8回途中まで無失点と好投を見せた。ビッグイニングを作ってしまう悪癖があるが、そこさえ乗り切れば、日本ハム打線相手でも渡り合えるだろう。成長著しい、捕手・若月も面白いリードをする。2戦目はディクソン、3戦目は東明と予想。今季、いまひとつ調子が上がらないディクソンだが、昨季の日本ハム戦は非常に相性が良かった。守護神・平野が絶対的な存在感を見せ始めているだけに、先発陣がゲームを作ってつなげたい。打線はT-岡田に当たりが戻ってきた。1番の西野も振れており、2番・安達とのコンビもいい。糸井、T-岡田と楽しみな打線になってきた。外国人の二人に不安要素はあるものの、ベンチで控える選手たちも振れている。接戦に持ち込めば終盤勝負で勝機はある。

 

1位・ソフトバンク(5勝1分)- 5位・西武(3勝1分) ヤフオクドーム
 
 連敗を止めたソフトバンクはしっかりここを勝ちきりたい。序盤戦が強すぎただけに、連勝しないだけで勢いがなくなったかのように思えてしまうが、これからはそうしたプレッシャーとも戦わなければならない。初戦の先発は、和田。二ケタ勝利にリーチがかかるが、時に崩れるイニングがあるだけに、慎重に入りたいところだ。2戦目はおそらく千賀だろう。今季まだ土がついておらず、勝ち運を持っている。一時期、調子が落ち気味だったが、オールスター前の最終戦でロッテ打線を封じた。復調とみていいだろう。どこまで連勝が続くのだろうか。打線は、以前ほどの勢いがないとはいえ、前節で柳田が約1カ月ぶりに本塁打を放った。柳田の気持ちのいい一発が出始めると怖い打線になる。四球が増えれば、内川も生きる。今節は1番を誰にするのか。工藤采配もまた注目である。

 

 西武は前節1勝1敗の五分だったが、下位3球団のなかではもっとも元気がない。3位を狙うにあたり、きっかけをつかめていないのが現状だ。初戦の先発は2年目の高橋光が上がる。若い高橋光にカード頭を任せるのは酷だが、左腕エースの菊池の復帰まで踏ん張りたいところだ。2戦目は十亀が先発に復帰、3戦目は野上との情報だ。ともに今季苦しむ同世代だが、チームは新外国人ウルフを獲得。今後は先発の枠が減る可能性もあるだけに、結果を残したい。打線は、1番・栗山、2番・秋山の形が功を奏している。昨季とは真逆の形だが、今は合っているようだ。19日の試合では中村が先発に復帰。存在感はやはり怖い。オールスターで調子を戻しつつある浅村もバットが振れており、打線は力を持っている。

 

4位・楽天(3勝)- 3位・ロッテ(7勝) Koboスタ宮城
 
 お互いのホームを行き来して、週末6連戦となる。まず、楽天がホーム3連戦、来週はQVCマリンに戦いの場を移す。楽天の初戦先発は美馬が上がる。今季、初登板のロッテ戦では完封している。昨季はロッテとの相性はそう良くなかったのだが、この対戦ではどう出るか。東京ガスの後輩にあたる石川が先発だけに、先輩として負けられない。2戦目は、辛島、3戦目は則本が有力視されている。今季ロッテ戦初登板となる則本は、どういうピッチングをするか注目だ。打線は、アマダーと嶋が復帰の予定。松井稼を残すが、ようやく戦力がそろった印象だ。3位ロッテを叩いて、クライマックスシリーズ争いを激化するためには、この3連戦、いや6連戦は4勝を挙げたい。

 

 ロッテは19日の西武戦で逆転勝ちし、連敗を6で止めた。ここから巻き返したい。8月は日本ハム、ソフトバンクとの試合が続くだけに、下位相手に星は落とせない。おそらく先発は石川、涌井、関谷で臨むだろう。この6連戦の先にあるソフトバンクを見据えているが、まずは目の前の相手を一つずつ倒していきたい。安定感のある3人だけに、そう心配はない。打線は、先述の西武戦で井口が満塁本塁打を放ち、悪いムードを一掃した。鈴木にも強い振りが戻り、絶好調の田村、安定の角中と線が繋がる。上位を打つ荻野も調子を上げてきており、彼の出塁がキーポイントになるだろう。上位と戦うまでは負けられない。

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